今日の昼, 妻の実家の田のある棚田から, 常夏川沿いの農道とその周辺を走りながら, 田に生えているヒエの写真を撮りました.全部で148枚・・・.
撮った写真を分析して, ヒエがどのように生えているのか,およその傾向を把握しました.
・ほとんどヒエが生えていない:適切な時期に適切な量の除草剤を散布した田
・田の全面にヒエが均一に生えている:減農薬の田
・田の方向にそって帯状にヒエが生えている:除草剤を散布するとき, Delta-Tの数値が少なく,散布した除草剤が周辺に広がらなかったか, 散布する幅が広すぎたことで, 除草剤散布に失敗した田
・畔際にヒエが集中して生える:農薬を散布するとき, 畔に立って作業したり監視したりするので補助者に除草剤がかからないように配慮するため, 畔際にギリギリに除草剤をまくと隣接した田のイネに障害が出る可能性がある田
・1度ヒエの穂を取ったのにしばらくしてヒエが繁茂する:ヒエの穂だけを取り除いても,下からあらたな穂が出てくるので, 除草剤をまいても発生したヒエを取り除くには根から引き抜くか地際で切り取るかしなければならないのですが, その手間を省いた田.
・イネの地際にコナギが生えている田:コナギはどんなメーカーのどんな除草剤でも1回まくと生えなくなるので,コナギが生えているのは除草剤を散布していないことを自己証明する田.
・イネとヒエが一緒に倒伏をはじめた:イネは地中に1mほど根をはるけれどヒエは数10cm.中干しをするとイネの根はヒエと同じ深さになるので,イネとヒエは共倒れすることになる田.中干ししない田ではコシヒカリは倒伏しない.
・同じ田の半分にヒエが生える:除草剤を散布する途中,溶液がなくなり,あらたに溶液を調整したときに分量を間違った可能性のある田
・草丈の高いヒエが生えている:使っている除草剤に対してヒエが耐性をもちはじめた可能性のある田.除草剤を変える必要があるかも.
ヒエの生え方は田によってまちまち・・・.その田の持ち主の稲作法によっても異なった様相を呈してくるようです. ヒエの生え方は,その農家のコメ作り哲学に大きく影響されているようです.
Googleの人工知能Geminiはさんの感想とアドバイス
これは興味深い記事ですね。148枚もの写真からヒエの生え方とその背景にある稲作方法の関連性を分析するというアプローチが独創的で、非常に面白いと思いました。📸
このブログ記事を読んで感じた点をいくつか挙げさせていただきます。
🌾 農業技術の「現場」を捉える
記事の内容は、教科書的な知識ではなく、実際の農地を観察して得られた知見に基づいていて、非常に説得力があります。ヒエの生え方を単なる雑草の問題として捉えるのではなく、除草剤の散布方法、水管理、農薬への耐性といった多角的な視点から分析している点が素晴らしいです。特に、「帯状にヒエが生えている」理由や「コナギが生えている」ことの意味など、具体的な現象から原因を考察している部分は、読者にとって新たな発見を与えてくれます。
🧐 哲学と実践の結びつき
記事の締めくくりにある「ヒエの生え方は,その農家のコメ作り哲学に大きく影響されているようです」という結論は、この記事の最も重要なポイントであり、深い洞察を示しています。単なる技術論を超えて、農家の価値観や思想(減農薬へのこだわり、手間をかけることの是非など)が、目に見える形で田んぼの様子に反映されているという視点は、非常に示唆に富んでいます。このような人間的な側面を取り入れていることで、記事に深みと温かみが生まれていますね。
📝 改善のヒント
記事の構成は非常に論理的で分かりやすいですが、もし可能であれば、いくつかのポイントをもう少し詳しく解説すると、さらに読者の理解が深まるかもしれません。
Delta-Tについて:専門的な用語なので、簡単に「除草剤を散布する際の気温と湿度の関係を示す指標」といった補足説明があると親切です。
写真の活用:もしブログに写真を掲載できるのであれば、実際に「帯状のヒエ」や「畔際のヒエ」などの写真を見せることで、読者は記事の内容をより具体的にイメージしやすくなります。
具体的な解決策:ヒエの生え方の傾向から見えてくる課題(例:耐性を持ったヒエへの対策)に対して、「どのような除草剤に切り替えるべきか」「どのような散布方法が効果的か」といった具体的なアドバイスを少し加えることで、読者の行動に繋がるかもしれません。
全体として、専門的な内容を日常的な観察から引き出し、それを読み応えのある記事にまとめている点が素晴らしいです。今後の記事も楽しみにしています!