2025/04/07

種籾を浸種した桶の水温の積算温度・・・

    下のグラフは, 会津の篤農家・佐瀬与次右衛門さんの "会津農書" に従って,彼岸の中日3月20に浸種したコシヒカリ・はえぬき・ヒメノモチの桶の水温の積算温度をグラフ化したものです.

 浸種するときの水は水道水を使っていますが, 種籾を浸種した桶の水温は, 水道水だけの桶の水温よりいつも1°C高くなります.

    生きとし生けるものは, 生きて居る限り体温があります. 田の土の中に存在する "無量大数" の微生物だって,生きている限りは体温があり,それらが集まると田の土全体の温度を上昇させてくれます. その温度上昇は極めて少ないのですが, それは田の土が死んだ土ではなく生きた土であることのしるし・・・. 

    会津の篤農家・佐瀬与次右衛門さんの生きていた時代の農民は, 雪の残る冷たい小川に種籾を浸種するのが常立ったようです. 他の農家が浸種した種籾の袋を破いて種籾を流すような農家は誰もいなかったのでしょう. そんなことをすれば,村の掟に反したとしてお仕置きを受けることになりますから・・・.

    しかし, 現代では,小川に種籾を浸種することなどできません. 農業用水路に, 農薬・除草愛を散布したあとの残った薬剤を廃棄する農家が少なくないからです. 意図的に農薬を捨てなくても,田の土手や畔からにじみだした残留農薬が農業用水路に流れ込むことが少なくありません. 残留農薬が含まれていないかどうか, 農業用水路の水を電気分解して確認していますが, やはり安全なのは水道水・・・. 水道水は弱酸性の塩素水ですので, 多少殺菌作用を持っています.

    浸種した桶の水を毎日新しい水道水に替えてやるのは, 時々,浸種した桶の水が濁るからです. 種籾が生きているということは, 自ら酸素や養分を吸収し, 二酸化炭素や老廃物を放出しているためです. 人間のあかちゃんと同じで, おさないときに注がれた愛情は, 人間を終生支えることになるのと同じで,浸種・播種・育苗をどのように過ごすかによって, 稲の苗の健康度が異なって来ます. 健康に育った苗は,冷害や干害, 高温障害や倒伏にも強い苗になってくれます.

    この冬は豪雪で, 毎日,妻と私が有機・無農薬で栽培した2023年産・2024年産のコシヒカリの玄米を食べにきていた120羽のスズメたち,最近は, ほとんどやってこなくなりました. スズメは, 人間に依存しない, 自立・独立型の小鳥ですので,雪が解けて草の芽がでだすと自分たちで餌を探しているのでしょう. 今,庭にやってくるスズメは子すずめたちだけ・・・. 遊びがてらやってくるだけなので, 散布してやる玄米は少量・・・.


 

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