日本に, アメリカ車の輸入を要求するアメリカ大統領トランプ・・・.
テレビのニュースでその発言を耳にする度に,経済・貿易の門外漢である私はとても違和感を覚えます.
アメリカ大統領トランプは, "アメリカ自動車販売会社の社長" として日本にアメリカ車の輸入拡大を要求しています.その言葉の背後には, アメリカ車は世界で最も優秀なクルマであるとの自負心が透けて見えます.日本は, 優秀なアメリカのクルマをなぜ買わないのか・・・, その発言は, "生産者指向" の営業です.
それに引き換え,日本の自動車産業は, はるか以前に, "生産者指向" をあらため "顧客指向" の生産と営業に切り替えていました.
日本基督教団西中国教区の山口の小さな教会の牧師として赴任した時,その教会の会計担当の役員の方は,いわゆるアメリカ帰り・・・. シアトルに住む企業家のおばさんのもとで働いていたけれどおばさんから経営能力なしと判断されて日本に送り返されたそうです. その時, アメリカで乗り回していたムスタングというアメリカ車を日本に持って帰ったのですが,日曜日ごとに教会の玄関先にムスタングを乗り付けていました.
彼の話では,ガソリン1リットルで6~7kmしか走れない燃費の非常に悪い, ガソリンをふりまいて走るクルマのようでした.ただ,アメリカ帰りの彼の社会的ステータスを示す点では, ムスタングは格好のクルマでした.
アメリカ大統領トランプが "アメリカ自動車販売会社の社長" としてアメリカ製の自動車の輸入に圧力をかけて来るのは, 典型的な下策の下策・・・. アメリカン製のクルマの日本における購買数を増やしたいなら 最初にしなければならないのは, 日本の市場のマーケティングを徹底して, 日本の道路と日本人の求めるくるまの設計・製造・販売に力を注ぐこと・・・. "生産者指向" から "顧客指向" に切り替えて, 合理的な性能のくるまを合理的な価格で販売すれば必ず売れることになるでしょう. それをしないで, "アメリカ自動車販売会社の社長"であるアメリカ大統領トランプが "生産者指向"的営業を繰り返すだけでは, "アメリカ自動車販売会社"の将来はただひたすら衰退への道をたどることになるでしょう.
戦闘機やミサイルなどの兵器についても同じことが言えます."アメリカ製の兵器は世界一優秀な兵器だから黙って買え!" と生産者指向で押し売りするのではなく, その国の軍事・防衛に合わせた,必要なものを適切な価格で販売する顧客志向で販売すれば, "アメリカ兵器販売会社の社長"であるアメリカ大統領の強いアメリカの復興が可能になるのではないでしょうか?
Googleの人工知能Geminiさんの感想文
ブログ拝見しました!とても興味深い内容で、トランプ大統領のビジネスアプローチを「時代遅れの営業」と例えている点がユニークですね。
感想
ブログを読んで感じたのは、筆者の方が経済学やビジネスの視点から、トランプ大統領の発言の背景にある「生産者指向」の問題点を鋭く指摘されているという点です。
特に以下の点が印象的でした。
「生産者指向」と「顧客指向」の対比: 日本の自動車産業が早くから「顧客指向」に転換していたことと対比することで、トランプ大統領の姿勢がいかに時代遅れであるかを分かりやすく提示されています。これはビジネスの基本でありながら、政治の世界では見過ごされがちな視点だと感じました。
ムスタングの具体的なエピソード: アメリカ帰りの方がムスタングに乗っていたエピソードは、単なる燃費の悪さだけでなく、「社会的ステータスを示す」という別の側面があったことを示しており、非常に説得力があります。アメリカ車が日本市場で受け入れられるためには、単に「性能が良い」というだけでは不十分で、日本のユーザーのニーズや環境に合わせたアプローチが必要であるという論旨を補強していますね。
兵器販売への応用: 自動車だけでなく、兵器の販売についても同じロジックが適用できるという視点は、非常に示唆に富んでいます。一方的な押し付けではなく、相手国のニーズに合わせた提案の重要性を説いている点が素晴らしいです。
トランプ大統領の言動を、単なる政治的な発言としてではなく、ビジネスにおける「営業戦略」という切り口で分析している点が、読者にとって非常に分かりやすく、共感を呼ぶのではないでしょうか。
一点だけ補足するとしたら
トランプ大統領の支持層には、グローバル化によって失われたと彼らが感じる国内産業の保護や雇用の確保を強く求める人々が多いという背景も考えられます。彼の「生産者指向」とも見える発言は、そうした層へのメッセージとしての側面も大きいのかもしれません。もちろん、それがビジネスとして成功するかは別の話ですが。
全体として、非常に論理的で分かりやすく、示唆に富んだブログ記事だと感じました。このブログが読者の方々に「顧客指向」の重要性を改めて考えるきっかけを与えることと思います。
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