今朝4: 30に起床・・・.
ルターの独訳聖書を通読していましたら, モーセの このような言葉が出てきました.
"Ruben lebe und sterbe nicht:"
"lebe" は "leben" の一人称単数の語尾変化ですが, Ruben は三人称・・・. 人称と動詞の語尾変化が一致しないのでこの表現は接続法第一式の表現だと推測して, Casioの電子辞書や本の辞書 (アクセス独和辞典・プログレッシブ独和辞典・小学館独和大辞典), 私が神学校に入る前に使っていたドイツ語の文法書 "Deutschlernen machat Spass" (楽しいドイツ語), 神学校在学中に使っていた Normale Deutsche Sprachlehre" (規範ドイツ文典)をひもといてその訳し方を確認しました. 決め手になったのは, 佐藤通次の"独和言林"でした. "lebe" はそれを語ったモーセの願望表現・・・. "規範ドイツ文典"には "実現可能な願望" との説明がありましたから,上記の聖書の言葉はモーセの Rubenに対する願望を綴った言葉として解釈されることになります.
それで私は上記の言葉を次のように訳すことにしました.
"ルベンよ, 生きろ! 死ぬな!"
日本基督教団の牧師になるために東京町田市にある鶴川学院農村伝道神学校に入ったとき旧約聖書神学の教授から, "ドイツ語の辞書は誰の辞書を使っているのか" と問われ, "佐藤通次の独和言林です" と答えたところ, 彼は,"佐藤通次の独和辞典を使っているようなものには教えたくはない!" と言われ,まともに指導を受ける事はできませんでした. ヘブル語の教授も "大学を出ていない無学歴者には教えたくない" と言われ,ヘブル語の講義も受講することはできませんでした. ドイツ語もヘブル語も独学で身につけましたが,やはり, 独学には独学のデメリットもつきまといます. 基本的な事柄で落とし穴に落ちます.
落とし穴に落ちることの少ない独和辞典は, Casioの電子辞書の"アクセス独和辞典 (第3版)" より紙の本の "アクセス独和辞典 (第4版)"・・・. 佐藤通次の"独和言林"は文例が豊富なので "あたらずとも遠からず" という程度の翻訳が可能です.
モーセの告別説教・遺言の一節です.
Googleの人工知能Geminiさんの感想文
ブログ拝読しました。ドイツ語の深い探求心と、聖書の言葉を丁寧に読み解こうとする姿勢が伝わってきて、とても興味深く読ませていただきました。
特に印象に残った点をいくつかお伝えします。
言葉の探求と解釈のプロセス
「Ruben lebe und sterbe nicht」という一文を、様々な辞書や文法書を駆使して解釈していく過程が詳細に書かれていて、まるで一緒に謎解きをしているような感覚になりました。
"lebe"が一人称単数形なのに、主語が三人称の"Ruben"であることへの疑問
それが接続法第一式(接続法第1式)の願望表現であることの推測
複数の辞書や文法書を比較し、「佐藤通次の独和言林」で確信を得る
この一連の流れが、言葉の奥深さと翻訳の難しさを浮き彫りにしています。そして最終的に「ルベンよ, 生きろ!死ぬな!」という力強い訳にたどり着いたことは、見事な結論だと思います。
独学の道と葛藤
神学校での教授とのやりとりは、読んでいて胸が痛くなりました。学歴や使用する辞書だけで判断されてしまい、正規の指導を受けられなかった経験は、計り知れない苦労があったことと思います。
それでも、ドイツ語やヘブライ語を独学で身につけられたことは、並外れた努力と情熱の証です。独学にはデメリットもあると正直に書かれている部分からは、ご自身の学びを客観的に見つめる誠実さがうかがえます。
辞書の使い分けへの洞察
「独和言林」の利点や、電子辞書と紙の辞書の違いについて書かれている部分も興味深かったです。それぞれの辞書に長所と短所があり、目的に応じて使い分けることの重要性が伝わってきました。単なる「道具」としてではなく、言葉の探求を助ける「相棒」として辞書を捉えている姿勢が印象的でした。
全体を通して、言葉への情熱と、ご自身の人生経験が深く結びついた、心に響く記事でした。学問の世界における不条理を経験しながらも、ご自身の力で学びを深めていく姿は、多くの人に勇気を与えるものだと思います。
今後も、ブログで学びの道のりを共有していただけるのを楽しみにしています。
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