2026/03/17

旧約聖書エズラ記の "神殿奴隷"の意味が分かる・・・

    今朝6:30に起床・・・. 8:30まで, ルターの旧約聖書を通読しました.

    それで, この前から気になっていた, エズラ記に出てくる "Tempelsklaven" (岩波独和辞典を使って直訳すると'神殿奴隷' ) の意味するところが分かりました.

    無学歴・無資格 (Academic Outsider)の78歳の日本基督教団の隠退牧師の私のいうことですから,高学歴・高資格の神学者・牧師によって一笑に付される可能性は多分にありますが,  
"Tempelsklaven" の意味を語義からのみ追求すると, 彼らが "神殿奴隷"であったことが固定され, "彼らは奴隷として差別されていた"という "奴隷史観"が構築されていくことになるのでしょう.

    聖書の言葉は, 語義の解釈だけでは, その真の意味を汲み取ることはできません. その言葉が使われてきた聖書の文脈に沿って解釈される必要があります.

    ペルシャ王によって, バビロン捕囚から解放されたイスラエルの民は, エルサレムに戻って得るサレサレムの都市再建とエルサレム神殿の再建が許可されます. そのとき, ペルシャ王はそのための政治的・経済的基盤を補償します. そのとき, エズラは24名の祭司・レビびとを選任して, 金銀あわせて750タラントを運ばせます. そのとき, ペルシャ王はペルシャの歩兵と騎兵の軍団をその護衛に当たらせるというのですが, エズラは,  自分たちの手で護衛するといってペルシャ王の行為を慎んで辞退します.イスラエルの主なる神の守りの中, その事業を完成させると・・・.

    そのために,エズラは着々と準備をすすめて来ました. イスラエルの民のなかから,体格がよく, 武術に優れ, 司法警察職務を遂行することができる準軍人を徴集し, 彼らの身元調査を実施,"Tempelsklaven" としての適格性を確認したあと, かられを "名簿" にリストアップします. "Sklaven"  とは, 司令官である上官の命令に忠実に従ってその命令を遂行できる下士官・兵士のことだったのです.

    その任務にあたった24人の祭司・レビひとは言わば "文官",  "Tempelsklaven" として軍人名簿に記載されていた人数は240人・・・. その奇妙な符丁は, 祭司・学者であるエズラが文官1人に対して武官10人を配置したことを意味します. 実際の運搬に当たっては, "そのほか"の人々が協力していますので,  "Tempelsklaven" は, ペルシア王がつけるといった歩兵・騎兵の一軍団と同じ役を果たしていたのでしょう.

    古代イスラエルの軍政については,ほとんど記憶していないので調べ直さなければなりませんが,日本の自衛隊は30人をもって "小隊" とし, 200人をもって "中隊" とします. "中隊" の指揮官は, 1尉  (大尉) 身分で,独立して作戦を遂行することができます.

     
 "Tempelsklaven" の240名は, 歩兵と騎兵をそろえた選りすぐりの準軍人(軍人そのもの)を指していたようです. 隊列に先立って,不審者や敵対者を排除し,隊列が左右の傍らからの攻撃を防ぎ,殿を固めていたようです.

    イスラエルは, 祭司であり学者であるエズラの指示にしたがって, 無事に750タラントの金銀とエルサレルム神殿の祭儀に使われた祭具を, 再建したエルサレルム神殿の中運び込むことができました.

    "奴隷史観" の好きな高学歴・高資格の学者・研究者・教育者は,聖書が文脈を通して語るその真実を隠蔽し,"彼らは奴隷とよばれていたのだから奴隷に違いない.その一般説・通説を批判することは許されない" と力説し,聖書のことばの真実を否定することになるのかもしれません.

    
"Tempelsklaven" (神殿奴隷)は, 差別された被差別民としての奴隷ではなく,イスラエルにおける名誉ある職務の名前でした.

 
 

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