2024/07/18

開発モデルは, ウオーターフォールモデルではなくスパイラルモデルで・・・

    "部落学序説"から転載・・・

    私は, この "部落学序説"を書くときの姿勢として, 'スパイラル方式' で行こうとこころに決めています. 'スパイラル方式' は '渦巻き方式' という, 情報処理教育の中で採用されている教育方式です. カリキュラムの全過程を, 何回も走査することで, 徐々にレベルをあげて, 最終的には所期の目的に達するという教育方法です.

     "地方史研究法" の著者・古島敏雄は, 'はじめから全貌を一度に明らかにするといった方法はない' といいます. もし, そういうものがあるとしたら, '物を正確に知ろうとすることの放棄であるか, 或いは一面的な認識を全貌であるとして押しつけることになる' といいます.

    'そして, 各分野の認識の総合, 或はそれの一歩手前での併立を求める場合でも, それを一個人に求めることになれば, そこでも正確度の放棄を求めることになる' といいます.

    その言葉に刺激されて, 私は, この "部落学序説"を, 従来の '直線方式' ではなく, 情報処理の新しい教育方法である 'スパイラル方式' で執筆しようと決めたのです.

    古島は, '対象についてあらゆる面の知識を得ることが文字通りの目的であるならば, このような見る角度の正確な多くの見方を集め, さらにそれらを総合するという努力を加えて目的を達成すべきである' といいます. 

    すでに, この論文の中で, いろいろな学者の論文を批判的にとりあげてきましたが, 私にとって, '批判'は, 私が持ち合わせていない, 多種多様な '見る角度' (視角) の取得の手段です. 学者・教育者・被差別部落の当事者への '批判' を通じて, 私は, 彼らから, "部落学" 構築に必要な視角を学ばせていただいているのです. どの視角が, 私の "部落学序説" にふさわしいか・・・, 今後も学ぶことは学ばせていただこうと, 思っています


AUTHOR: eigaku
TITLE: 本当の挨拶
DATE: 09/01/2005 22:55:27
PRIMARY CATEGORY: 第3章 「穢多」の定義
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