2025/10/24

今朝は秋晴れ,2階の雨戸を開けると稲刈りを終えた田が広がる・・・

    今朝は秋晴れ・・・.

    朝6:00に起きて,ルターの独訳聖書を通読したあと,
2階の寝室の西側の雨戸を開けると, 稲刈りを終えた田が広がっていました.

    昨日, 10月23日に稲刈りを終えましたが,昨年は10月22日でした. 2013年に,日本基督教団の隠退牧師になり,東北福島の妻の実家に帰郷・帰農して,有機無農薬でコメと野菜の自給栽培をはじめましたが, 生まれてはじめてのコメつくりであったにもかかわらず,"ここらのもん"であるプロの農家が栽培不能と言うコシヒカリを収穫,2025年の今日までずっと収穫し続けています.

    コメ作りの最大の危機は,コシヒカリの田が,クマ・カモシカ・イノシシなどの餌場にされて3分の1を食べられてしまいました. そのときのコシヒカリの美味しかったこと・・・! JAの喜久田支店で,コシヒカリの旨味を出すために,土壌改良剤の "マグ10" を散布, ねばりを出すために "油かす" を多めに散布した年でした. その後は,散布量を半減しましたし,電気柵を設置しましたので,コシヒカリが動物被害を受けることはなくなりました.

    昨日,稲刈りをしているとき,2台の軽トラが農道を通って行きました.1台は,"おめえ,バカでねえのけ! ここらではコシヒカリは採れねえ! 青立ちして,採れなくて,なきべそかいているところを見るのが楽しみだなあ!" と妻と私に語りかけたプロの農家の軽トラ・・・. もう1台は, "稲の刈り方,ひとつしらねえで,コメをつくってんのけ? 刈り方しらねえんなら,つくらにゃあえんだ!"と捨てセリフをはいて いったプロの農家の軽トラ・・・. 最初に最後の人間関係遮断の言葉をはく彼らのことは,印象深くて,時が経過しても忘れることはありません. 彼らは,"よそもん" の素人百姓である妻と私に, "困ってんな,手伝ってやろう" と言葉を投げかけることは一度もありませんでした.

    生前,妻の実家のおとうさんから,"ここらのもんにいいひとはひとりもいねえ. ここさ帰ってきて,有機・無農薬でコメと野菜を栽培するなら,最初から最後まで自分たちだけでやれ. ここらのもんが親切そうに教えてくれても,信じたらだめだ! ウソしか教えねえ!" と何度も何度も繰り返し話していましたが, おとうさんの言葉が正しいことを知って,生前,おとうさんと,おとうさんの田畑で有機・無農薬でコメと野菜を栽培する方法を話し合ってきたことを黙々と実践することにしました.

    湖南の赤津村の専業農家は "普通のひと"・・・. しかし,プロの農家(兼業農家)は "反面教師" ばかり・・・. 来る日も来る日も,水田に入って草をとる素人百姓の妻と私と,来る日も来る日も,せっせと農薬・除草剤を散布するプロの農家(兼業農家)とが情報交換・切磋琢磨する機会は皆無です.

    2013年に帰郷したとし,稲作に必要な小型農業機械を集めながら,赤津村と福良村で田で農作業をしている農家を観察・・・. 何をしているのか,よく尋ねました.あるとき,福良村で,なにをしているのか尋ねたとき, その農家の方,"あんた原発事故のあと赤津に帰ってきたひとだべえ?" と語りかけてきました. "どうしてわかるんですか?" とさらに尋ねると,"ここらのもんが,  絶対にほかの農家に尋ねたりしないことを尋ねてくるひとは,  赤津村に帰ってきてコメ作りをはじめてるひとだとみんなうわさしてる.'となりの田の稲は倒れているのに,あなたの田はどうして倒れていないのですか?' とか '稲を倒さないようにするためにはどうしてるのですか?' とか・・・. '稲刈りをする時がきたのをどうやって判断しているのですか? とか・・・. ここらのもんが絶対に質問しない質もをしてくるのは,  赤津村のなりたての素人百姓のあんたしかいねえ・・・"    

    赤津村・福良村,大槻・喜久田・三穂田の専業農家の方から,湖南の赤津村で有機・無農薬でコシヒカリを栽培するための情報を収集,それを300冊の農書で調べ,その専業農家の方々のアドバイスが正しいことを確認しました.

    純然たる農村的地域社会で, 失敗のない快適な百姓暮らしをするコツは, "近くの農家より遠くの農家" との出会いを大切にすることです. "近くの農家" はウソしか教えなくても,"遠くの農家" はホントウのことを教えてくれるからです. "近くの農家" は,自分たちより貧しい暮らしをしている農家を見つけては彼らをバカにして優越感にひたる傾向があります. "おめえらの貧し暮らしを見ていると,メシより美味えわあ!" と直接愚弄してくるプロの農家は少なくありません. しかし "遠くの農家" はそんなこころを抱いて,妻と私を見ることはありませんでした.      

    今朝は秋晴れ,2階の雨戸を開けると稲刈りを終えた田が広がっていました.天地を創造し,生きとし生けるものを守り育ててくださる主なる神さまは,専業農家の上にも, プロ農家(兼業農家)の上にも,赤津村で一番小さな農家と言われる素人百姓・貧乏百姓の妻と私の上にも等しく収穫をもたらしてくれます.

    稲刈りを終えた, 棚田の田に,妻とふたりで立っていますと, 妻は, 私に, "おとうさんが残してくれた田は,とてもひろいわね・・・. 私のおとうさん,あなたに言ったんでしょ? 'ここさ帰ってきても,他の農家の土地に手を出してはダメだ. おらの田んぼだけでコメを作れ.  歳をとればとるほど,同じ広さでも段々広くなっていくから・・・'って.  コシヒカリを手刈りしているとき,コシヒカリの畔の上に会津磐梯山が見えるほど広いんですから・・・ "と語りかけてきました. いろんな色のちいさなカエルたちが,足元で飛び跳ねていました.赤とんぼもやってきて,妻と私の肩や腕に止まっていました.

    これから,ぼうがけした稲が乾燥したら,脱穀・・・. 家にもって帰って籾摺・・・. 玄米保冷庫のコメを簡易保冷庫に移して,新米の玄米を格納・・・. ボウガケセットを解体して資材置き場にトランスフォーム,今年は,農業用ビニールハウスのビニールを張り替える作業をします.雪が20cm積もったとき,電気柵を撤去します. これから, まだまだ百姓暮らしの農作業が続きます. 


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