昔から、日本の農家に語り伝えられたことわざのひとつに、<1日遅れの3日取り、3日遅れの10日取り、10日遅れの1ヶ月取り、1ヶ月遅れのあとは草茫々・・・>というのがあります。
田畑の雑草は、取るべきときに取らないと大変になるということわざですが、1日除草が遅れると除草するのに3日かかり、3日除草が遅れると除草するのに10日かかり、10日除草が遅れると除草するのに1ヶ月かかり、1ヶ月除草が遅れると、あとは手が付けられず草茫々になる・・・、というのです。
その話を、妻の故郷・湖南の赤津村のプロの農家の方にしたことがありますが、そのときのプロの農家の方の反応・・・。<おめえ、馬鹿でねえのけ? 田畑の草なんて、そんな無駄なことをしなくても、除草剤を振ったらすぐ枯れるべえ? もしかしたら、おめえ、除草剤買うおカネ、持ってねえんではあるめえな?>
それから10年、田畑で除草剤をまくのが習性になったプロの農家が、その庭や家庭菜園で一生懸命に何度も除草剤を散布する姿を目にしてきました。栽培している米・野菜・果樹の残留農薬被害を過小評価するプロの農家は、自分たちが食べる米・野菜・果樹に対する農薬・除草剤散布にも麻痺して、なにの問題も感じなくなるのでしょう。
筆者と妻、有機・無農薬で米と野菜を栽培するようになって、今年で11年目・・・。今年も、1日遅れの3日取り、3日遅れの10日取り、10日遅れの1ヶ月取り、1ヶ月遅れのあとは草茫々・・・、ということわざを念頭に起きながら、手作業で除草していきます。
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