"農事季節" という言葉があります. 日本農業気象学会監修 "日本農業気象図便覧"にはこのような説明があります.
"農事季節" とは, "季節に伴って変異する農事現象を総称して農事季節という" そうです.
"農事季節" は, "耕種季節" と "作物季節" が含まれますが,"耕種季節" は "慣行耕種季節" と "耕種季節" に分けられるそうです.
耕種季節:前作や耕作やその他耕種上の都合を考えずに,気象条件のみから考えた耕種季節
慣行耕種季節:従来の慣しとして農家によって実際に行われている慣行耕種季節
作物季節: 農作物が出穂したり, 開花したり, 成熟したりする季節現象. 作物季節は耕種季節の影響を受ける
"農事季節は耕種季節に基づくものであるから,これらの農事季節が何れの地方に於いてもそこの気象環境に最も適した農事季節であるとはいえない"
短い定義集のような言葉が並んでいます. 要するに,専業農家・プロの農家は "慣行耕種季節" にもとづいてコメや野菜を栽培しているが,アマの百姓は, "慣行耕種季節" ではなく,コメや野菜の,それを栽培する場所の微気象にあった方法で "耕種季節" 栽培します. "慣行耕種季節" は農家の営農計画にあわせて農作業をすすめるのに対して,"耕種季節" はコメや野菜の成長にあわせて農作業をすすめることになります.
日本農業気象学会監修 "日本農業気象図便覧" は, "慣行耕種季節"に基づいているそうですが, 日本列島全体の "慣行耕種季節" が地図上で図示されていますので,いろいろなデータを組み合わせて,"耕種季節" を知る事も出来ます.
大後美保先生の著作には, "日本作物気象の研究" (昭和20年11月刊)という大著がありますが, いまでは入手不可能なデータも含まれています. 日本の気象区分・・・
北日本: 樺太・北海道
中日本:西南北海道・北朝鮮・太平洋・日本海岸・南朝鮮
南日本:琉球・台湾・小笠原諸島
妻は, 大後美保先生の一般園芸科向けの著作を参考にして, 有機・無農薬で各種野菜を栽培しています. "暮らしの歳時記365日", "季節の事典", "暮らしのことわざ事典", "微気象の探求" 等々.
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