今朝5:00に起床して,"独訳聖書"を2 時間,"哲学宗教日記"を1時間読みました.
ルターの独訳聖書は, 今, 出エジプト記を読んでいますが, 神がイスラエルの民に守ることを求める "法規範" ・・・. 旧約聖書学では, "決疑法" と言われている箇所で, "もし・・・ならば、人は・・・しなければいけない" という形式で綴られています.
"もし・・・ならば" というのは, "一定の要件が満たされるならば" という意味で, 時代と状況のなかでのみ適用される法で, それを時空を越えて現代の社会にそのまま適用されるべきものではありません.
一方,"もし・・・ならば" という条件のついていない法規範を,旧約聖書学では, "断言法" といいますが, 無条件にひとが守らなければならない法規範です.
Googleの Chrome で "旧約聖書 断言法" 検索しますと, 次のように表示されます.
"Search Labs | AI による概要
詳細
旧約聖書には, 断言法が用いられた法規範(ヘブライ法)が含まれています.
【旧約聖書における断言法】
"あなたは……しなければならない(してはならない)"という形式の法規範
《出エジプト記》20章後半部から23章中ごろまでに認められるイスラエル最古の法律集に含まれる.
タリオ(同害報復)法も含まれている."
タリオ(同害報復)法は, 断言法ではなく決疑法です. "タリオ(同害報復)法も含まれている." というのは明らかに間違いです. 旧約聖書・新約聖書を通じて,無条件にタリオ(同害報復)法を認めるような箇所は1箇所もありません. 聖書の中の法規範に対する誤解です.
"生成 AI は試験運用中です." , "概要すべてが正しいとも限らないので, 利用する際は真実かどうか確かめる作業が必要です." との断り書きがありますが, 77歳の典型的なアナログ世界に属する私は, 紙の本や辞典類を読んで, 何が真実であるか, 確かめたあとででないと, 人工知能に情報を求めることはありません. 順序が逆・・・.
聖書を通読したあと, ウィトゲンシュタイン著 "哲学宗教日記" の続きを読みました. その日記に記されているウィトゲンシュタインのもののみかた・考え方と, 私のそれとは極めて親和性があります. 理想を追求するのでも,妄想に陥るのでもなく, 現実に立脚して, その現実の中から聖書の神のことばに生かされる姿勢は, カール・ヤスパースやハンナ・アーレントなどの実存主義哲学者の姿勢に類似しています.
朝の3時間の読書・・・. 日本基督教団の隠退牧師である私に与えられた人生の晩年における祝福・み恵みのひとつです.
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