私の愛読書のひとつに文語訳聖書があります.
高校1年生のときに読みはじめた文語訳聖書は,78歳の今日まで毎日開いて読む聖書です. 約60年間読み続けてきましたので,その影響は計り知れないものがあります. その内容だけでなく, 文語訳聖書に用いられている用語や文体などの形式からもいろいろな影響を受けてきました.
文語訳聖書の反対語は2つあります. ひとつは,言わずもがなの口語訳聖書・・・. もうひとつは漢訳聖書・・・.
文語約聖書は,"漢語" ではなく"和語 (やまとことば)"で翻訳された聖書です. 文語訳聖書を読んでいますと, "漢語"ではなく "和語(やまとことば)" の語彙数が増えて来ます.
小学1年生になったとき, 父から,祖父の吉田永學がつかっていた "新式伊呂波節用辞典" (博文館 明治38年) をプレゼントされました. 私が教科書以外に自分のものにした最初の本です. この辞書も一見, 漢語辞典のように見えますが, どちらかいいますと,和語辞典です. "和語(やまとことば)"を漢字で表記するとこうなります・・・式の辞書です.
以前, 漢訳聖書の通読をはじめましたが,あまりおもしろくないので, 通読を中止しました. 近世幕藩体制下で,"学識" があるということは,漢字の楷書で読み書きができることを意味していました. 一般の庶民は,くずし字で覚えていきましたので,楷書の読み書きはほとんどすることができなかったようです.
明治以降の学校教育においては,くずし字ではなく楷書が採用され,楷書の読み書きが一般化されていきました. 国民がひとり残らず, 江戸時代の武士階級が受けた教育を受けることになりました.
私の祖父・吉田永學の先祖の住職・修験僧が残した "観聖寺文書"をひもとくにつけ,くずし字で綴られたやまとことばに接することが多くなりました. 武士の言葉より百姓の言葉に親近感を覚えるようになりました. そのような私にとって, 文語訳聖書は,やまとことばの現代的な使い方を学ぶ教科書になりました.
2025/10/03
文語訳聖書から受けた影響・・・
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