近世幕藩体制下の司法・警察であった<穢多>役、<非人>役がその職務遂行のために使用していたという<捕亡7つ道具>のひとつに<刺又>(さすまた)というのがあります。
これを英語で表現すると、どういう英単語になるのでしょう?
『新英和大辞典第4版』で、<sasumata>をひきますと、こんな説明がありました。
<sasumata 刺股 n a two-pronged weapon (for catching a criminal)>
最近は、小中学校でも<刺股>は常備され、いざというときに教職員が使って犯罪者を取り押さえるのに使用されますが、その<刺股>は<weapon>(武器)・・・? <刺股>の内側に刃が付けられれば、それはまさに殺傷力をもった<weapon>(武器)になります。近世幕藩体制下の司法・警察であった<穢多>役、<非人>役が用いる<刺股>は、犯罪者を生きたまま捕まえることが目的の道具なので、その内側に刃はついていません。
『新英和大辞典第4版』は、筆者が、English Writing による『部落学』(Research on Buraku Discrimination in Japan)を執筆するときに有用な道具のひとつでした。<Google翻訳>で<刺股>を英訳すると<sashimi>・・・。あきらかに誤訳です。<Google翻訳>は、ひとつの道具です。道具は使いこなさなければ、十分効果を発揮することはできません。
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