2023/03/04

単純な世界と複雑な世界・・・

日本基督教団西中国教区の牧師をしていたとき、教会役員会の要望で副業を持つことになりましたが、塾は、教会員の連れ合いの方が経営しているし、教会の近隣にも塾を経営いている人がいるので、牧師が塾を開くと競合して地域的トラブルになりかねないというおそれから、徳山市議会事務局に勤務している教会書記の役員のかたから、ワープロ速記の技法を伝授され、高速で日本語入力が可能になり、ワープロ速記の副業をはじめました。

そんなある日、教会書記と一緒に、山口県立工業高校に情報処理教室が設置されたのを記念して、一般公開で、<BASICプログラミング講座>が開かれることになったのですが、教会役員のかた、2人分の申込みをされて、筆者と教会役員の方は、肩を並べて受講することになりました。そのとき、<BASICプログラミング講座>の教師の方、筆者のBASICプログラミングの作業を見ていて、<そんなに早くプログラミングをマスターできるひともいるんですね・・・>と驚いておられました。

筆者が牧師をしていた教会は、前任者が自害されていたといわれていた教会で、牧師と信徒の間にいろいろな葛藤が存在していました。赴任してから教えられたのは、教会員の半数が被差別部落出身者かその関係者であるということ・・・。<この教会の牧師は、教会員の一番貧しい教会員より貧しい生活をしなければならない>ということが金科玉条のごとく信じられていた教会で、教会の伝道と牧会はまさるトラブルのるつぼと化していました。

複雑極まりない状況に置かれた筆者にとって、<BASICプログラミング>の世界は、単純な世界で、精神的にほっと一安心できるような世界でした。複雑な世界は、A≠A・・・。しかし、単純な世界は、A=A・・・。複雑な世界は、誹謗中傷・罵詈雑言、曲解・誤解が許容される世界、一方、プログラミングの世界は、論理的整合性が常に保たれている世界・・・。非理性的な世界より理性的な世界のほうが住みやすいのは当然といえば当然です。情報処理技術者試験のシステムアドミニストレーターと第二種(COBOLで受験)、データベースシステムエンジニアの資格をそれぞれ1回の受験で合格したのも、情報処理の世界が、筆者の本業である<宗教的世界>とはまったく異なった世界であったためでしょう。

掌田津彩耶乃著『ブラウザだけで学べる Google スプレッドシートプログラミング入門』で、Google Apps Script を学習しながら、そのころのことを思い出していました。

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