毎年, 会津の篤農家・佐瀬与次右衛門の "会津農書" ・ "会津歌農書" の教えに従って, 会津の山里に属する, 妻の実家の米つくりの種籾の浸種は, 彼岸の中日に行っています.
今朝も雪がちらついています.
"会津農書" には, "山田浸種・・・時節" に, "種子浸, 二月彼岸の中日を用へし. 又寒気強く雪不消所にてハ, 彼岸明て九日, 十日めにも浸す. 乍去, 九日, 十日めに浸てハ遅シ. 畢竟ハ彼岸の内宣と心得べし. 雪不消所ハ堀のけても為浸かよし" とあります.
私は, 日本全国どこに住んでも, その地の古老の知恵・知識・技術を尊重して, それに従って "農" をすることにしていますが, コメや野菜を有機・無農薬で自給用に栽培するときの方法は, 彼らから学ぶのが一番・・・. ただ, 日本全国どこでも行われている大型農業機械, 農薬・除草剤, 化学肥料を多用した "従来型" の "近代農業" とは無縁の存在です. 薬品アレルギーのある私は, 農薬・除草剤の使用は厳禁・・・! 虫や菌だけでなく, 私自身を死に追いやる猛毒になってしまいますから・・・.
それにしても、まったくの素人百姓で, コメつくりを実体験したことのない妻と私が, 妻のふるさと・湖南の赤津村に帰郷・帰農した時から, 種籾の塩水選・温湯消毒・浸種を行なうことができたのは, 今から振り返ってみても, 信じがたいことです. 帰郷・帰農したとき, プロの農家の方々が, 口をそろえて, "よそもんのおめえに米つくりは教えねえことになってんだ. 農協も種籾も肥料も売らねえことに決まってんだ" と語りかけてきましたが, 生前, 妻の実家のおとうさんと何年にも渡って, おとうさんの田畑で有機・無農薬栽培でコメと野菜をつくる作り方について話し合ってきました. おとうさんは, "ここらのもんはよそもんにはコメも野菜も作り方は教えねえ. 教える人がいてもそれは嘘ばかり. ここさ帰ってきて, 有機・無農薬でコメと野菜を作るなら, 最初から最後まで自分たちでやれ. それができるための農機具は残しておくから・・・" と話していましたが, 義父の言いつけを守って, 帰郷・帰農後12年目に入ります. コメつくりは今年で11回目・・・.
2024/03/20
午前中, 種籾の塩水選・温湯消毒・浸種を行なう・・・
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