2024/03/29

自然の流れに沿って浸種10日目・・・

    会津の篤農家・佐瀬与次右衛門さんの "会津農書"・"会津歌農書" の会津の山里での米つくりに関する記録を参考に, 彼岸の中日に, 妻の実家の棚田の田で栽培するコシヒカリ・はえぬき・ひめのもちの種もみを塩水選・温湯消毒・浸種していますが. 3月20の水温は2~3°C4・・・. 種籾は冷たい水の中に長時間漬けていると, 冷害に強い苗になって行きます. 冷害に度々襲われる会津の山里ならではの知恵です. 

    今朝, 浸種した桶に設置している水温計をみますと, 9°Cでした. 別の桶に, 水道の水を注いで, 種籾を移し, その水温を測定すると10°Cでした. 10℃を越えた温度を積算して, 一定温度になりますと, 浸種した桶の水が濁り, とてもいい香りがしてきます. 発芽のときを迎えたという種籾が教えてくれるサインです. 

    桶は, 施錠した農機具の小屋の中に設置しています. 2013年に帰郷・帰農した次の年の彼岸に種もみの塩水選・温湯消毒・浸種をしたのですが, 数日後, 変なにおいがしていました. 妻も私も娘も, それが "農薬 (除草剤)" の匂いであると判断・・・, すぐ種籾の水洗いを何度もしました. 次の日, 種籾が泡を出して, 異物を排除していることを知って, ほっとしたことがあります. そのとき, 赤津村のプロの農家の方がやってきて, "なんで小屋に鍵をかけてんだ? おらがはいれねえでねえか!" と怒っていました. "なんで入るんだ?" とたずねると, "たねもみの様子を見るためだ!" と言います. それで, 妻も私も娘も, 浸種した桶に "農薬 (除草剤)"を混入したのはその農家であると判断しました. その農家, 妻の実家の農機具の小屋から何でも勝手に持っていく盗癖のある農家で, 私は, 妻と駐在さんにすすめられて, すべての出入り口に施錠しました. 他の農家がやってきて, "温室になぜ鍵をかけてんだ? おらがはいれねえでねえか!" と同じように怒っていました. "おらより早く苗をつくるのは許せねえ!" というのが彼らの真意でした. 

    自然の流れに沿ってコメや野菜を栽培するには, それなりに, "人的干渉" を排除する必要があります. "似非農家" が多い農村的地域社会で, 有機・無農薬栽培で環境保全型の農業に徹するのは至難の業です. 農薬除草剤を使わない, 田畑には, 微生物や生き物が多く, 彼らが生きていることで発する熱量は全体としては大きなものになります. 地温をあげる効果をもたらします. 妻が最初に栽培に着手するのは, 霜被害に強い野菜です. 霜にあたることで成長が促進する野菜です


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妻の実家から見える, 妻のふるさとの山・・・

    2013年4月1日に, 日本基督教団の隠退牧師になり, 妻のふるさと・湖南の赤津村に帰郷・帰農する前に, インターネットの日本の古本屋経由で, 日本全国の古書店から, 湖南の赤津村の歴史と民俗, 自然と地理,気象と産業・・・等に関する史資料を集めました.     そのとき...