2024/06/15

戦後教育⇨社会科教育⇨同和教育・・・

    夜, 大濱徹也編 "社会科 現代 問われている世界" の "はじめに 現在 社会科教育が問われること―国家を相対化する目とは―" を通読しました. 

    戦後教育⇨社会科教育⇨同和教育へと, 問題の核心へと近づいていくための方法を提言されているようです. 

    大濱徹也氏は, 山口県大島郡久賀町出身・・・.  東京教育大学文学部・同大学院文学研究科修士課程日本史学専攻. 山口県大島郡久賀町出身. "明治前期におけるキリスト教会の構造と存在形態" で, 東京教育大学文学博士号を取得・・・. 筑波大学歴史人類学系教授を歴任, その後筑波大学名誉教授となる. 

    同じ山口県大島郡家室西方村出身の, 天王寺師範を出て学校教師をしたあと民俗学者になった宮本常一を, "教育する場である村のことに無知である己を見出します" と評しています. "現在あらためて問うべきは, 地域住民が一人の市民として, 己が生きる地域社会を知るべき場を手にしているか否か" にあると言います. 久賀町にも, 被差別部落がありますが, "地域住民" の一翼に被差別部落の人々もいますので, 彼らが, "一人の市民として, 己が生きる地域社会を知るべき場を手にしているか否か, ということも問われることになります. 社会科教育において, "歴史を学ぶことは・・・過去を検証しより良き明日を手にする作法を身につける営み・・・. 被差別部落出身の中学生が, "一人ひとりの目で歴史を読みとる作業"は, 彼らが, 被差別部落出身者として, "明日をどのように生きるか" という自問自答につながっていきます. 学校教育・社会科教育で教えられる同和教育・人権教育は, 中学生に, "ある鋳型としての歴史"を強制することになりますが, "教科書が提示する断片的史料の背後に目を向け", その知識が, 部落差別という "現実の闇を切るには", 被差別部出身の中学生・高校生が, "現在ある私の場を確かめ, 他者との協同性において生きる私の目で社会を問い質す" ことが大切であると・・・.  

    戦後教育が, 社会科教育が, 同和教育が, "無残な姿をさらし, 流砂のごとき状況下にある現在, あらためて戦後教育が希求しようとした原点に回帰するなかで, 新たに飛躍する場を可能としましょう". 

    日本基督教団西中国教区の山口のちいさな教会の牧師をしていたとき, 副業で20年間情報処理関連の仕事をしたことがあります. 山口県大島郡にある山口県立田布施農業高校大島分校 (園芸科) や山口県立久賀高校で, "情報教育アドバイザー" として仕事をしたことがありますが, そのとき同和教育担当教師の方々や, 被差別部落出身の高校生たちとの出会いがありました. 高校の入学式, 卒業式にも出席しましたが, 中国新聞の記者Sさんは, 宮本常一に関して調査・研究, 1冊の本としてまとめられましたが, そのSさんから, "部落学序説" 執筆計画書のコピーを渡してアドバイスを受けたことがあります. 山口県立東部高等産業技術学校や山口県東部女性就業センターで, パソコンの資格取得講座の講師をしたことがありますが, そのと受講生の中に被差別部落出身の方々が何人もおられました. 私は, 県の職員の方々から, 女性差別・部落差別・障害者差別・民族差別・学歴差別・職業差別・年齢差別などの差別発言・差別教育をしない講師として, 優先的に仕事を受けていました.  


    教育は, 小学校・中学校の一教室の閉鎖空間の中で行われる,小学校・中学校教師の生徒に対する教育だけが教育ではありません. 

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