ヤスパース著『哲学』(全3巻)・・・
無学歴・無資格、学問とは無縁の筆者にとって、この本は、とても読み甲斐のある本です。筆者がこれまで読んだ哲学書の中で、ヤスパースのこの『哲学』ほど、哲学者である著者の哲学的考察を詳らかに書いている本は他にありません。
筆者は、1948年生まれ・・・。戦後の団塊世代に属しますが、小学校・中学校・高校の教師の多くは、戦前生まれの戦争の体験者・・・。そのため、戦後生まれの筆者は、戦争中のいろいろな出来事や、その時代を生きた人々の言葉や体験を聞いて育ってきました。戦争と平和を考えるための素材にことかかないのですが、哲学者ヤスパースは、戦争と平和についても、ひとつひとつの主題に、哲学者としてどのうように考察してきたか、そのあしあとを書きとどめています。ロシアによるウクライナ侵略戦争、ウクライナの人々がどのようにウクライナの国と国民をまもるために戦っているのか、もし、彼らと同じ状態に置かれたとしたら、どのように分析し、どのように考察し、どのように行動するのか、ヤスパースの哲学的考察のあしあとをたどっていって、筆者なりの実存的決断をすることが可能になります。
哲学と思想は、相容れないもの・・・。筆者は、哲学はすきでも、思想はきらいです。高校生のときから、74歳のこの年になるまでずっと・・・。ロシアのような全体主義国家、軍国主義国家、独裁国家に棲息することはほとんど不可能です。イデオロギーに身をゆだねることは、筆者には100%できません。筆者は、日本にたいして愛国者ですが、それは、一思想家としてではなく、一哲学者として・・・。
2022/03/05
ヤスパース著『哲学』(全3巻)は、哲学的考察のあしあと・・・
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