矢野久美子著『ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』の中に、アーレントがヤスパースを見るときの視線が記されていました。
<ヤスパースという人にあっては、この理性が実践されていたのです。そして、私には父がいませんでしたから、そうした理性を見ることによって、いわば育てられたといってもよいかと思います。もちろん、ヤスパースにいまの自分のありようの責任をとらせようなど、そんなめっそうもないことは思っておりませんが、私を理性へと導いた人間がいるとすれば、それはヤスパースをおいて他にはありません>。
ハンナ・アーレントはヤスパースに<父親>を見ていたのかもしれません。ヤスパースは、ハンナ・アーレントを<教え子>としてだけでなく<娘>を見ていたのかもしれません。実の娘は、<こんなわたしに誰がした!>と父親にくってかかるのかもしれませんが、ハンナ・アーレントはヤスパースに<父親>を見ていたとしても、<。もちろん、ヤスパースにいまの自分のありようの責任をとらせようなど、そんなめっそうもないことは思っておりません>と一線を画している・・・。
『アーレント=ヤスパース往復書簡』は、1926~1969年に書かれたもの。アーレント20~63歳・・・。ヤスパース43~86歳・・・。
2022/04/26
アーレントの見るヤスパース・・・
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