夜、レーニン著『帝国主義』(岩波文庫)のページをめくっていましたら、第9章の言葉が目にとまりました。
それを、現在の世界の状況にあわせて読み替えてみますと、次のようになります。
<第9章 共産主義批判
・・・共産主義は、<解放戦争>による諸国民の併合を、民族的抑圧の強化を、したがってまた<解放>という名目の<侵略戦争>に対する諸国民の抵抗の激化をもたらしている。・・・ここで一例をあげよう。かりに、ある中国人が、ロシアによるウクライナの<解放戦争>を非難したとしよう。この場合、問題となるのは、その非難は、戦争一般に対する反感からなされたのであって、ウクライナをロシアに軍事的に併合しようという願望からなされたものではないということを、多くの人が信じるかどうかということである。そして、ロシアのウクライナ侵略に反対する一中国人の<闘争>は、もっぱら、彼が中国によるチベット、内モンゴル、ウイグルなどの軍事的・侵略的併合に反対してたちあがり、彼が中国からのチベット、内モンゴル、ウイグルなどの分離・独立の自由を中国共産党に対して、その実現を政治的に要求する場合にだけ、誠実でしかも政治的に公明正大なものだと考えることができる・・・>
この言葉を、<中国>と<ロシア>を入れ替えると、
<あるロシア人が、中国によるウイグル<解放戦争>による併合を非難したとしよう。この場合、問題となるのは、その非難は、戦争一般に対する反感からなされたのであって、ウイグルを中国に軍事的に併合しようという願望からなされたものではないということを、多くの人が信じるかどうかということである。そして、中国のウイグル侵略に反対する一ロシア人の<闘争>は、もっぱら、彼がロシアによるウクライナの軍事的・侵略的併合に反対してたちあがり、彼がロシアからのウクライナの分離・独立の自由をロシア大統領プーチンひきいるロシア共産党に対して、その実現を政治的に要求する場合にだけ、誠実でしかも政治的に公明正大なものだと考えることができる・・・>
共産主義国家であるロシアも中国も<公明正大>からほど遠く、ロシアも中国も、<どんな犠牲をはらっても共産主義による世界制覇を実現しよとする野望が、骨の髄までしみこんでいる・・・>。
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