黒川祐次著『物語・ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』(中公新書)にこのようなことが書かれていました。
<ウクライナ人は中・東欧の他の民族よりも長く独立のために戦い、しかも・・・多くの犠牲を払いながらも結局独立が失敗したのはなぜだろうか。ウクライナ系カナダ人の史家スプテルニーは次のような要因を挙げている。まず国内要因として、ツァーリ政府の下で民族主義が抑圧されていたこと・・・そして国内要因以上に決定的だったのは国外要因である。西ウクライナの民族運動は他の東欧同様強かった・・・>。しかし、黒川祐次氏は、<それに加えて以下の二点がある>として、その第一は、ウクライナにはウクライナ民族をロシアの支配から脱出する傑出した指導者がいなかったこと、<第二の点は、ウクライナ自身がもつ重要性である。ポリシェヴィキらの左派であれ、デニキンらの右派であれ、ウクライナを面積・人口の面からも、工業・農業の面からもそれなしではロシアはやっていけない不可欠の一部と考えており、いかなる犠牲を払ってもウクライナをロシアの枠内にとどめておくとの固い決意があったと思われる。その点がフィンランドやバルト地域とは違っていたのであろう。豊かな土地を持つことの悲劇である>。
そのウクライナ、ソ連の崩壊によって、ロシアの支配下ら脱しウクライナ民族の独立国家として歩みをはじめた。ヨーロッパの国の一員として新生ウクライナを構築していった。しかし、新ロシア帝国皇帝のプーチンは、カビの生えた決意、<ウクライナを面積・人口の面からも、工業・農業の面からもそれなしではロシアはやっていけない不可欠の一部と考え、いかなる犠牲を払ってもウクライナをロシアの枠内にとどめておくとの固い決意>のもとに、時代錯誤的にウクライナに対する侵略戦争をはじめた・・・。
2014年、ロシアは、ソ連のフルシチョフがウクライナに付与したクリミヤ半島をロシアの領土として軍事力で<奪還>・・・。今年のロシアによるウクライナ侵略戦争は、ウクライナの<豊かな土地>をロシア、ソ連の再建のために軍事的に強奪する、ウクライナ民族の存在そのものをロシアの歴史から抹殺する悪しき所業でしかない。なにが、ウクライナの人民を<ネオナチから解放するための戦争>であろうか!
2022/04/21
ウクライナ独立維持戦争・・・
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