書庫の整理をしながら、<イザナギ・イザナミ神話>に出てくる<穢れ>について、いろいろ思いめぐらしていました。
そして、筆者、この<イザナギ・イザナミ神話>は、<国つくり神話>としての単なる神話にすぎないのだろうか・・・、と考えていました。<神話>として物語ることによって、日本民族の生き方にどのような影響を与えることになったのか・・・。イザナギが、死んで黄泉に下ったイザナミを追って黄泉の世界にはいり、そこでイザナミの穢れに遭遇する・・・、その黄泉から逃げ帰ったイザナギは、再び黄泉の世界に入ろうとはしなかった・・・。黄泉の世界、それは、墓の世界・・・。<イザナギ・イザナミ神話>が語り継がれることによって、先祖の、ひいては天皇家の墓を盗掘して、その埋葬品を持ち出すことに対する禁忌と処罰に関する習俗法の形をとって、民衆の精神の中に定着されていったのではないかと、推察しました。<けがれ>は、本来、生きたものの世界のことがらではなく、死んだものの世界の、生きているひとが触れてはならない世界のことがら・・・。
日本の天皇が葬られてきた<古墳>は、<イザナギ・イザナミ神話>という、一種の<法規範>によって、守られてきたのではないかと思います。<古墳>を<古墳>として守るために置かれた役職は、<古墳>の中に入ることはなく、<古墳>の中に入り盗掘するのを取り締まる側・・・。日本の律令制下にあって、天皇や皇族の陵墓の守衛に携わった役職に<陵戸>というものがありましたが、彼らは、生と死の境界に身をおいて、人々が<穢れ>に陥らないように守る役をになっていたと思われます。<陵戸>自身は<穢れ>た存在ではない・・・。
筆者の解釈の妥当性・・・、岸本英夫・金子武雄・佐竹昭広・肥後和夫の関連書籍で調べてみましょう。日本古代法制史に関する本も読む必要がありそうです。
2022/09/09
イザナギ・イザナミ神話の法的解釈・・・
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