2023/12/28

紀州の未解放部落一覧表・・・

    私が集めた部落史研究の資料のひとつに, ”歴史的に見た紀州の未解放部落一覧表ー戸数・人口を中心としてー” があります. 

    和歌山大学・紀州経済史文化史研究所が1962年12月に発行した ”紀州史研究叢書第3号” です. 

    一覧表には, 部落名・江戸時代前期・江戸時代後期・1904年・1934年・1952年・備考の7つの欄にまとめられています. 備考欄には, 浄土真宗の ”穢寺” の記載もあります. まだ、日本基督教団西中国教区の牧師をしていたとき, 京都大学の大学院を出られた日本文化史研究者の方にすすめられて日本の古本屋経由で購入した部落史関連史資料の一つですが, 当時の価格で6,000円 (今は, 日本の古本屋経由でも入手できないようですが)・・・. 

    紀州藩・和歌山県の被差別部落の歴史に関する研究論文を読むときの参考になります. 

    現在の部落解放運動は, かっての部落史研究の取り組みと成果をまるっきり否定・隠蔽する傾向にあるようですが, それによって, 被差別部落のほんとうの歴史まで闇から闇に葬られ, あとには, 差別思想である ”賤民史観” 的差別意識だけが残されるようです. つまり, 往年の部落史研究・部落解放運動は瑕疵のある研究・運動であったと ”自白” しているようなもの・・・. 

    ”兵どもが夢のあと” ではありませんが, 部落史研究・同和教育・解放運動のあとに, 差別思想 ”賤民史観” しか残らなかったというのは, 笑うに笑えません. それを自覚している当事者は, 差別思想 ”賤民史観” を解体・無化するのではなく, 法務省をまきこんで言論弾圧の手法で, 差別・反差別の立場を問わずただただ圧殺するのみ・・・. 差別者が, 被差別の人々に代行して, 彼らの被差別からの真の解放を犠牲にして, 自らの利益・利権のために, 反差別を唱えて研究・運動してきたおぞましい結果に他なりません

    English Writing で ”部落学序説”,  ”部落学” を書き直すとき, 被差別部落の地名をどう表記するか, いろいろ検討してみました. ”American English pronunciation” で発音し直してそれを漢字表記するとか・・・. 読み換えた音から元の地名を思い出すことができなければ意味はありませんが・・・. 読み換えた ”伊那地津” 村”会須” 村から元の村名にたどりつくのは難しい・・・?私の英文の ”部落学序説” や ”部落学” を読む人にとって, 地名・人名は単なる記号にすぎませんから・・・. 私が集めた被差別部落の史資料の中でも, ”蛙手記” 村の史資料は多い・・・.  ”伊那地津” 村,  ”会須” 村,  ”蛙手記” 村の読み換えから, 元の村名を言い当てることができますか?

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この冬の知的作業は観聖寺文書の再判読・・・

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