今日の午後、インターネットのニュースでみた、駐日ジョージア大使 ティムラズ・レジャバ氏の言葉・・・。
<戦争を経験したことのない人は戦争の恐ろしさは分からないだろう。しかし、降伏の恐ろしさはそれ以上にもっと分からないのです。>
戦争の恐ろしさ、降伏のさらなる恐ろしさ・・・。
<Q: 今のウクライナと2008年にロシアに侵攻されたときのジョージアと、似ているところが多いといいますが実際はいかがですか?
大使:物事の展開の仕方、特にロシアが『現地で人権侵害が起きている』と言っていたり、サイバー攻撃をしたりという、現地に不安定化を起こして、それをきっかけに、ある地域の独立を一方的に宣言して、そこから軍事的侵略をはじめる、という流れが、非常にジョージアとウクライナは重なります。
Q:今回のウクライナ侵攻で、ジョージアのときには起きなかったことはありますか?
大使:今回は、ロシアがウクライナ全土に対して侵略・攻撃を展開しているのが大きな違いです。これは確実に、ウクライナの独立に対する脅威になっています。しかし今回は希望もあって、国際的な連帯の規模がだいぶ違っています。・・・ジョージアは、アブハジア自治共和国と南オセチア自治州が切り取られていますが、そのロシア側が設定した“国境”が、日常的に拡大していると言います。赤ん坊が這うようにじわじわ拡大していくため“這う境界”とも呼ばれ、住民に様々な被害が起きているということです。
Q: “這う境界”は、もう押し返せないのでしょうか?
大使:そういうことは、ジョージア側からは考えていません。平和的な解決ができれば、これが一番いいという風に考えています。押し返すようなことをやって、良い事はないだろう思います。
Q:ロシアが、マリウポリからのウクライナ軍の撤退を要求していますが、一度明け渡してしまうとジョージアのようになってしまうんじゃないでしょうか?
大使:ロシアが一度コントロールしてしまったら、そこを返すことは基本的にないと思います。領土に対してのロシアの固執は極めて高いですし、危険だと思います>。
ロシア大統領にとって、ジョージアもウクライナも、ロシアの<核心的利益>なのでしょう。ロシアも中国も、その共産主義の亡霊にとりつかれ、非合理ななんくせをつけては他国を侵略し、その領土を奪い、その国民・民族を抹殺しようとする、おぞましい現代の国家です。
戦争を経験したことがなくても、戦争の悲惨を語る人々の体験と言葉から、戦争の悲惨さを追体験、そのイメージを共有し、戦争の悲惨を経験することのない平和な世界の構築を願うひとは多い。ロシアや中国の指導者は、戦争の悲惨さに対するイメージが欠落している。戦争を彼らの<核心的利益>を確保するための手段として合理化することで、戦争によって、<核心的利益>のターゲットにされた国の人々や民族に対する配慮・推察・同情の念は、すっかり枯れ果ててしまっている・・・。
ロシア軍によるジョージア、ウクライナに対する侵略戦争は、軍事大国によるその周辺の小国に対する軍事的<あぜせせり>以外の何ものでもない。ロシア・中国の<核心的利益>のための侵略戦争は、全世界をあらたな侵略戦争の悲惨さに巻き込んでいく。侵略戦争を経験することで、侵略戦争によって手にいれた他国の領土をさらに拡大したいとあらたな侵略戦争をしかける・・・。
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