昨夜と今朝、ヤスパースの『哲学』(全3巻)を読んでいました。昨夜と今朝、読んだ箇所は同じ箇所なのですが、同じ箇所でも昨夜読んだときと今朝読んだときでは、同じ文章が異なって響いてきます。
今回は、<閉ざされた世界>と<開かれた世界>について・・・。
<閉鎖的な世界>の住人は、<閉鎖的な範疇論>のなかで、自己完結的なものの見方・考え方をします。自由が行使されているように見えて、それは観念的自由の域を脱することができず、単に知識として自由を持っているにすぎない・・・。与えられた自由で、<閉鎖的な世界>にとどまり続けることになる・・・。
一方、その対極にある<開かれた世界>の住人は、<疑念>と<危険>にさらされつつ、<可能性>と<創造的精神>をもって、<本来的な自由>、知識としての自由ではなく、生きるための自由を行使する。人生はすべて、<閉鎖的で自己完成的な世界>ではなく、<さらに前進するための>道程であり、常に<閉鎖的な世界>に埋没することを避けて、その閉鎖性を打ち破り、<閉鎖的な世界>を<開かれた世界>につくりかえていく・・・。
筆者は、毎日就寝前に、その日の作業による疲れをとりのぞくために、OutStretch をしていますが、からだの疲れだけでなく、こころとあたまの疲れも 精神を OutStretch することで取り除く必要があります。毎朝、『英訳聖書』(NSRV)を読んでいるのは、こころとたましいの OutStretch のためであり、ヤスパースの『哲学』(全3巻)を読みながら、自ら哲学をするのは、あたまの OutStretch のため・・・。
絶海の孤島に幽閉され、そこに数冊の本を持っていくことを許されたとしたら、筆者が選ぶのは、『聖書』と『万葉集』とヤスパースの『哲学』・・・。この3冊が筆者の人生の座右の書になります。
2021/11/16
<閉ざされた世界>と<開かれた世界>・・・
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