「穢れたる人々と関係を絶たねば・・・」(2019年1月22日)
<インターネットで、『昭和十一年三月刊 全国部落調査 秘』という文書が拡散していますが、この資料は、財団法人中央融和事業協会が発行したもの・・・。誰が、何の為に、この文書を、インターネットで閲覧しているのか、筆者は寡聞にして何も知りませんが、昨夜、岡山県出身の、はじめて天皇との謁見を許された基督教の牧師、山室軍平の書いた『平民之福音』を読んでいました。浄土真宗に対する激しい敵意はどこからくるのか、不思議に思いながら読んでいましたが、その中にこのような言葉がありました。祈祷及び、聖書を読むことと一緒に大切なるは、私し共が其信仰の旗色を鮮明にすることであります。私し共は、世俗的の行為を解脱し、穢れたる人々と関係を絶たねばなりませぬ。舟は水の中に在って、然るべきものである。然り乍ら水が舟の中に入れば沈みます。其と同様に私し共は此世の中で、毎日の仕事を営むものであれど、此世の中のよくない風が、私し共の心に入る時は、堕落して罪人になり升>。山室軍平がいう<穢れたる人々と関係を絶たねばなりませぬ>というときの<穢れ>は、法的・道徳的逸脱のことを意味します。法的・道徳的逸脱をしたひとと接することの多い山室軍平が、自分の旗色をかかげたのが、<舟は水の中に在って、然るべきものである。然り乍ら水が舟の中に入れば沈みます。>なのでしょう。山室軍平が、水が舟の中に入り沈みかかっている悪しき宗教者として批判するのが、浄土真宗のTOP・・・。その山室軍平の伝記、鎗田研一著『山室軍平』の山室軍平氏年譜に、山室軍平の戸籍が紹介されていますが、山室軍平は、岡山県阿哲郡本郷村字則安生まれ、山室軍平の母は同村字宮河内出身・・・。著者の鎗田研一は、山室軍平の家は極貧であったといいます。その本郷村則安と本郷村宮河内を、上記の『昭和十一年三月刊 全国部落調査 秘』で検索しますと、いずれも<部落名>のなかに出てきます。伝記には、本郷村字則安には、戸数40戸ほどがあったようですが、『昭和十一年三月刊 全国部落調査 秘』では、戸数は3戸・・・。戸数3戸、近世幕藩体制下の穢多役がいるということで、戸数40戸の本郷村字則安全体が被差別部落にされているのです。『昭和十一年三月刊 全国部落調査 秘』を公開する人々は、被差別部落の外延の拡大を意図しているのでしょうか?もし、そうなら、極めて差別的な行為であると思われます。部落差別の解消ではなく、部落差別の拡大に貢献するのですから・・・>。
インターネットの<全国部落調査>の流布の問題点を指摘し、それを差別行為であると主張する筆者のブログを、差別文書ときめつけ、問答無用という高圧的姿勢で、閲覧禁止・削除処分にした Gooblog の事務局の担当者、どういうタイプのひとなのでしょうね? 私は、限りなく差別者の側に身を置いている差別者以外の何者でもないと思っているのですが・・・。
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