2023/09/17

新刊の世界と古書の世界・・・

    昨日、郡山の岩瀬書店に立ち寄りましたが、こんなに大きな書店、しかもいろいろな分野の専門書が所狭しと並べられている書店は、私が知る限りでは、岡山の丸善と紀伊国屋書店だけ・・・。

    2013年4月1日に日本基督教団の隠退牧師になり、妻のふるさと・湖南の赤津村に帰郷・帰農してからは、度々訪れる書店ですが、日本基督教団西中国教区の山口の小さな教会の牧師としての謝儀は、西中国教区謝儀基準の初任給の半額程度が長い間続きましたので、もっぱら清貧生活・・・。  帰郷・帰農する前の5年間、年金の一部が入るようになりましたので、それで、古書集めをはじめました。 若し私に大学進学の道が開かれていたとしたら大学の図書館で読むことになったと思われる教科書・概説書・研究書・論文集・史資料などの専門書がほとんどですが、安価に入手するために、国立大学付属図書館の廃棄本を中心に集めました。 加能屋書店・天牛書店・古書ワルツマツノ書店・井筒屋古書店・文紀堂書店・書砦梁山泊・阿武隈書房・悠山社書店・・・など。 前3書店にはお世話になりました。 最近は、日本の古書店から入手することは少なくなりましたが、注文するときは、これまで取引のあった古書店に注文することにしています。 私の読書は古書の世界・・・。

    それに比べて、郡山市の岩瀬書店は新刊の世界・・・。 その書棚の前に立つと、私はすっかり時代遅れの古き世界の住人になったと感じざるをえません。 しかし、古書を捨てて新刊の世界に入る気持ちもなければ、新刊を購入し続ける経済的ゆとりもありません。 新刊は玉石混交の世界ですが、日本の古本屋経由で入手できる古書は、定評のあるものばかり・・・。 雑本を取り除いた貴重な史資料の世界・・・。 新しい可能性ではなく、昔手に入れることができなかった古い可能性を拾い集めているだけなので、時代遅れの精神世界の住人になっていることは否めません。 老いを否定するのではなく、老いを肯定して生きていくことにしている私にとっては必然の結果です

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