筆者、高校生のときに、哲学書を読み漁っていましたが、実存主義哲学についても、ヤスパース、ハイデガー、サルトル・・・などなど。
しかし、高校生の筆者のあたまで理解可能であったのは、ヤスパースだけ・・・。ハイデガーもサルトルも、それ以降、ほとんど読んだことはありません。どこがどう違うのか、『アーレント=ヤスパース往復書簡』を読んでいて、なにとなく、その違いがわかるようになりました。ヤスパースの実存主義哲学とハイデガーの実存主義哲学の背景にある、ヤスパースとハイデガーの生き方が違いがあると思いました。
ハイデガーによると、<人間存在>は、公教育で強制された<空話>に押しつぶされ、日常生活は、その<空話>の中で、過去・現在・未来を考えることが許されているにすぎず、<平凡な日常生活が持つ「無限の陳腐さ」から抜け出すには、そこから身を引いて・・・哲学者が政治的領域に対置させてきた孤独のうちへ引きこもる以外にはない>と説いたそうでうが、ハイデガーのとく<人間存在>は、同じ実存主義哲学者のヤスパースにとっては、決して容認することができない教説であったようです。<あらゆる真実を無意味な通俗性のなかにおとしめる>可能性のある教説に・・・。
反ユダヤ主義、人種差別主義を許容したまま、哲学の世界に引きこもっていたとしたら、筆者、ハイデガーの著作を読みなおす必要なし・・・。筆者が、English Writing で『部落学(Research on Buraku Discrimination in Japan)』を執筆しようとするのは、ハイデガーではなく、ヤスパースを哲学の師とあおぐため、いかなる意味あいにおいても、<引きこもる>ことはしない・・・。
2022/11/23
引きこもることのない生き方・・・
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