2022/11/19

夕方、 Ivan Illich の著作と関連文献の整理・・・

夕方、筆者の書斎にある、Ivan Illich の著作と関連文献を整理していました。Ivan Illichは、オーストリアの哲学者・・・。その母親は、ユダヤ人の家系・・・。第二次世界大戦中は、ユダヤ人迫害からのがれるために、身分証を偽造したという。化学・哲学・神学・歴史学を学んでカトリック教会の神父になったひと・・・。

筆者の蔵書の中に、筆者に影響を与え、今も与え続けている Jacques Ellul (「福音信仰に深く根ざした神学的思索を重ねつつ、既成のキリスト教や教会のあり方を常に厳しく批判し続けた」)がいますが、Ivan Illich はこの Jacques Ellul とも親交があり、 <エリュールの没後に開かれたあるシンポジウムで、イリイチはエリュールに対する賛辞を捧げ>たという。

Ivan Illich の<脱学校論(deschooling)>は、<イヴァン・イリイチの造語で、学校という制度の「教えられ、学ばされる」という関係から、「自ら学ぶ」という行為、すなわち学習者が内発的に動機づけられて独学する行動を取り戻すために、学校という制度的な教育機関を超越することである。つまり、教えてもらう制度、機構である学校から離れて、自分の学び、自分育てとしての学びすなわち独学を取り戻すことである。>だそうですが、脱学校論を説く Ivan Illich は、当然、学歴主義、学歴差別には批判的です。Ivan Illich において、<学歴は教えられたこと(すなわち過程)を示すものではあっても、学習したこと(すなわち実質)を示すものではない>。<自ら学ぶ>独学は、Ivan Illich にあっては、学校・学歴を超越するいとなみである・・・。その行くつく先は、無学歴(Academic Outsider)・・・。

Ivan Illich の思想・哲学は、日本の社会の中に根付くことはない・・・。日本の社会は、学歴主義、学歴差別がすべてのひとに通底している社会であるから・・・。Ivan Illich を論ずる人はいても、Ivan Illich の思想と哲学を生きる人はいない・・・。

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