シモーヌ・ド・ボーヴォワール著『老い』の第二部に、ノーベル賞を受賞したある詩人の老いに関する言葉が記されていました。
<わたしはかってないほどよく考え、計画を立てることができるのだが、計画し考えたことを実行することがもはやできないのだ・・・>。
ひとは、高齢期に入ると、あらたな<計画>をたてることができても、それを<実践>することはできなくなるようです。
その詩人は、<年を取ったということがわたしには耐えがたく腹立たしい。わたしはかってのすべての能力をもち。それ以上でさえある。それなのに、一人の仇敵がわたしをしばりつけ、ねじまげてしまった・・・>と語ったそうですが、ボーヴォワールは、<それでも彼はまだひじょうに美しい詩句を書くことができた>といいます。
ノーベル賞受賞作家ならではの<仇敵>なのでしょう。無学歴・無資格(Academic Outsider)の隠退牧師である筆者には、老いを揺るがすような<仇敵>は存在しない・・・。雪深い山奥の向こうから、狼の遠吠えが聞こえてくることがあったとしても・・・。人は、誰でも、自分が批判している人のなかに<自分の反映像>を見出すことになる・・・。ボーヴォワールの人間観察力には、ただただ敬服するばかり・・・。
2022/12/26
あるノーベル賞受賞詩人の老いに関する言葉・・・
登録:
コメントの投稿 (Atom)
朝, 共同作業で常夏川沿いの農道の草刈り・・・
今朝3:30に起床. Casio の電子辞書を使わないで, ルターの独訳聖書を通読, そのあと準備をして, 午前5:30から, 集落の担当箇所である常夏川の西側の農道の草刈りをしました. 妻が, 出かける前, "集落の農家と一緒に草刈りをしないで...
-
猪苗代から戻ると、筆者と妻、すぐ着替えて農作業をはじめました。 妻は、段々畑の梅の木のある畑に作付けしたキュウリとインゲンの支柱のネット張り・・・。筆者は、棚田のひめのもちとはえぬきの田の草取り・・・。午後1:30~4:00、市販の農具を改造してつくった <水田熊手>型草取り器を...
-
1948年生まれ。出身地は、岡山県児島郡琴浦町、当時は、塩田と学生服の町でした。琴浦西小学校・琴浦中学校・岡山県立児島高校普通科出身。神学校は、鶴川学院農村伝道神学校。高校を卒業した後の職業は、大阪府職員、岡山県倉敷式の某医学研究所付属病院で臨床病理検査、さらにその後、専門商社に...
0 件のコメント:
コメントを投稿