現代日本の学歴社会において、その知識階級に属する人々にとって、<無学歴・無資格>を名乗ることは、<self-humiliation>(自己卑下)につながるようです。
筆者、学歴社会のなかで<浮いている>存在であっても、決して<沈んでいる>存在ではありません。学歴社会のなかで、<self-humiliation>(自己卑下)におちいるということは、学歴差別をする現代の知識人、学者・研究者・教育者の価値判断に自分をゆだねて、その差別的な見解を受容することを意味します。
現代の知識人の多くは、<無学歴・無資格>は、秘匿すべきことがらであり、秘匿することによって、学歴差別からおのれを解放し、<self-exaltation>(自己高揚)につながると考えているようです。日本の左翼思想の学者・研究者・教育者の多くは、<self-humiliation>(自己卑下)を放棄して<self-exaltation>(自己高揚)することで、すべての差別現象から自らを引き離し、すべての差別からを解放することができると固く信じ込んでいるようです。
しかし、<self-exaltation>(自己高揚)は、自分と他者を比較して、自分を貴しとして、他者を賤とする<差別>的側面を払拭することはできません。今朝読んだアーレント著『暗き時代の人々』には、<心の貧しき者>は、自分と他者、他者と他者を差別することはないという意味のことが書かれていました。アーレントがいう<心の貧しき者>としてその生涯を生き抜いたと評するキリスト者は、Angelo Giuseppe Roncalli のこと・・・。プロテスタントの教会の牧師・信者を、従来の<Church Outsider>としてみる見方をすてて、主イエスキリストの同じ恵みにあずかるものとした<ローマ法王・Johannes ⅩⅩⅢ>のこと・・・。
今日、インターネット経由で、Roncalli 著『魂の日記』を注文しました。
2022/12/10
<self-humiliation>と<self-exaltation>・・・
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