最近は、夜1~2時間、『観聖寺文書』を読んでいますが、今夜で<配下入峯扣帳>34ページに達しました。
真言宗当山派の信州水内群栗田村の触頭として、私の高祖父が書きしるしたものですが、修験道に関する一般説・通説にそぐわない記事がいくつもあります。 歴史研究は、それを研究する研究者の資質や、其の研究者が置かれた地理的・歴史的・政治的・文化的状況によって左右されるのが常ですが、一番、歴史研究のボトルネックになるのが、その歴史研究に際して、どのような史資料に接することができたか、その史資料の質と量・・・。
長野県の歴史研究者による修験道の研究は、天台宗本山派の歴史研究や、戸隠修験に偏ってなされる傾向があります。 それらの研究によって、長野県の修験道研究の一般説・通説が形成されていくのですが、未発掘・未公開の史資料の存在が明らかになってきますと、それらの史資料によって、一般説・通説の再検証が必要になり、場合によっては、一般説・通説が覆される可能性も出てきます。
歴史研究のおもしろさは、一般説・通説が描ききれなかった歴史の事実・真実に触れることができることにあります。 視点・視角・視座が異なりますと、一般説・通説も解釈の変更を余儀なくされることも珍しくありません。 歴史研究にとって大切なことは、一般説・通説を後生大事に抱えて其の中に埋没、その守護のための権化と化すことではなく、常に、あらゆる可能性を留保しながら、史資料に基づいて常に歴史の事実・真実を追求していくことにあります。
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