2024/04/18

夕方, 棚田の農道で専業農家の方と立ち話し・・・

     今日の夕方, 棚田の田の様子を見にでかけた妻が, "誰かが入って感じがする・・・. いつものようにハサミで紐が切られてる・・・" と言いますので, 軽トラに乗って出かけました. 

    電気柵用のテスターを持って行って、棚田の3枚の田の周囲に張り巡らせた電気柵の電線に電気が来ているかどうか, チェックしてみました. 電気柵の電線には, 強・中・弱の強の電気が流れていることを確認して, 家に戻ろうとしたとき, 長靴を履いたイノシシの姿が目に入りました. なにとなく危険を感じて, 少しく離れたところに軽トラをとめて様子を見ていましたら, 他の軽トラがやってきて話しかけてきました. 
    
    専業農家: なにしてるの?
    私: イノシシが通っていったので, イノシシが戻ってくるのを待っています. 
    専業農家: おらの田もイノシシにやられて, 穴埋めを済ませたところだ. あんたの田は大丈夫だったのけ?
    私: 一番最初に荒らされました. 
    専業農家: 電気柵を張らねえとだめだ!
    私: 電気柵の電線に最初に通電したのですが, 最近のイノシシは, 電気柵の本体と電線をつないだあと絶縁テープをまいているのをほどいて, 線を切り離し、また絶縁テープを巻き戻したり, 下の電線を上に持ち上げてイノシシが入りやすくされたりしましたので・・・. 
    専業農家: イノシシがそんなことをするのけ?
    私: 最近のイノシシは長靴を履いていますから・・・. 
    専業農家: なんでそんなことをすんだ?
    私: 私がここらのもんでねえよそもんだから・・・. ここらのもんはよそもんを追い出すためにどんな嫌がらせをしても許されると思ってる・・・
    専業農家: 昔はそうだったけれど, 今はそんなことはねえべえ?
    私: 今もあるから, ここらにやってきて農業しようとする若者も, 村に定着できなくて数年で離れて行ってしまうのでは・・・?
    専業農家: そんなことをしてるから, だんだん若い人が農業をしなくなんだなあ・・・. 赤津村の農協もなくなったし, 福良の農協もなくなったし・・・. あんたは, ここさきて, もう10年越えてるべえ?
    私: 12年目です. 
    専業農家: 10年, ここらでコメをつくってたら, もうよそもんではねえべえ?
    私: そうですか? プロの農家の中には, "よそもんはよそもんだ, いつまでたってもここらのもんにはなんねえ!"という人も少なくないのですが・・・. この前, 古老に呼び出されて, "ばあさんがなくなったとき, 村のもんは誰も手伝わなかったそうだが, おめえ, なにかしたのけ?"と聞かれましたが, "湖南に帰郷・帰農したとき, ある農家が8反のたんぼを反当り300万, 2400万で買え!" と言ってきたとき, 断ったのですが, それ以来, いやがらせばかり・・・. また, "よそもんにはここらではコメも野菜も採れねえ!カネさ寄こせ, そしたらなんでもつくってやっから" と言われたのですが, 一度もそのプロの農家に依頼することはなかったので・・・. "よそもんはここらのもんの肥やし. 肥やしにならないよそもんは要らねえ!"  とか・・・. 
    専業農家: そんなことをしてたら, 村はさびれる一方だべえ! 減反政策が始まる前の年までは, ここらでも1反300万円してたことがあるからなあ・・・. 今は, 1反20万円で手に入る・・・. よそもんは, 何も知らねえと思って, 素人百姓のあんたをだまそうとしてたんだなあ・・・
    私: 長靴をはいたイノシシも帰って行ったみたいだから, 私も帰ります. 
    専業農家: おらも田のみまわりを続けるべえ・・・. 

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