数日前から, 財團法人東京市政調査會編纂 "自治制發布五十周年記念論文集" の通読をしています. 通読を終えると, 精読するつもりです.
"部落" 概念成立の歴史的経過を知るために, 前々から読んでみなければ・・・, と思っていた史資料ですが, 日本の古本屋で一番安価なものを購入しましたので、ページの端を折ったり, 鉛筆で無造作に傍線を引いたり, メモ書き, コメント, 疑問点などの書き込みが全ページにわたって存在する本です.
このような本を読んでいますと、この本の最初の持ち主とも対話しているような気分になります. この本の著者たちの考え方だけでなく, この本を入手して読んだ読者の方のものの見方・考え方も知ることができます.
明治政府が, 法律用語・行政用語としてこの "部落" 概念を導入した時、その意味を知るのは一部の法学者と立法者, その関係者のみで, 一般国民は、"部落" が何を意味するのか, ほとんど理解するものはいなかったようです. 普魯西國の自治制度で使われる法律用語を日本語に翻訳したのが "部落" です. 普魯西國の自治制度で使われる法律用語を当時の一般国民が十分理解していたとは思えない・・・、とこの本では主張されているようです. 部落史の研究者は, まったく逆に自明の理として, "部落"概念が用いられていたとの前提で論文を書いているようですが・・・.
2024/04/19
"自治制發布五十周年記念論文集" の通読をはじめる・・・
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