2023/08/21

旧長州藩領地にあっては人間関係に恵まれ、旧会津藩領地にあっては人間関係の貧困に直面・・・

    日本基督教団西中国教区の山口の小さな教会の牧師をしていた30年間、いろいろ人間関係に恵まれていたようです。

    2013年4月1日、日本基督教団の隠退牧師になって、妻のふるさと、福島県郡山市湖南町赤津村の旧会津藩領地に棲息するようになって11年目、振り返ってみますと、旧長州藩領地に棲息していたときと違って、旧会津藩領地での日々はなんと人間関係が貧困なことか・・・。

    <ここらのもん>の<よそもん>に対する排除・疎外にさらされて久しくなりますが、記憶に残る人間関係はほとんどありません。 旧長州藩領地の農家の方々は、見ず知らずのたまたま訪ねて行った先で、<そうか、奥さんの田舎は会津か。 それじゃあ、ほんとうのことを教えなければいけねえな。 会津農家に、長州の農家が嘘を教えたと思われると長州農家の恥だからなあ! なんでも聞いてくれ。 ほんとうのことを教えてあげるから! >と棚田のコメ作りや段々畑での野菜つくり、ブドウなどの果樹、菊の電照栽培などの栽培方法を教えてくださいました。

    それに引きかえ、旧会津藩領地の妻のふるさと・湖南の赤津村の農家は、<ここらのもんは、よそもんのおめえらにコメつくりは教えねえことになってんだ>と語りかけてきました。 妻と私は、<教えていただかなくてもけっこうです。 素人百姓には素人百姓の作り方がありますから・・・>といって、ここらのもんの農家から教えを乞うことはありませんでした。 <教えてほしかったら土下座しろ。 土下座したら教えてやらねえこともねえ>とか、人間関係破壊型の対応がほとんどでした。

    旧長州藩領地での人間関係の豊かさの反動が、この11年間の旧会津藩領地で起きているのでしょう。 山口にいるとき牧師の副業として山口県立田布施農業高校大島分校に3年間勤務したことがありますが、そのとき農業高校の教師の方々や同校嘱託の教師の方々から寒冷地・高冷地における有機・無農薬栽培の方法を教えていいただきました。 それを最大限に有効利用して実践していいるのは私よりも妻の方・・・。 妻は妻がどのようにして有機・無農薬で栽培しているのか、他言することはないようです。 妻の口癖は、<なんで採れたんでしょうね、私にもわかりません。 たまたま偶然にできたみたいです。 今年できても来年同じようにできるかどうか・・・>。 そういいながら、有機・無農薬栽培による米つくり・野菜つくりをはじめて11年目・・・。 野菜直売所・湖南四季の里で<からだにやさしい農薬未使用野菜>とのラベルをはった妻の野菜を名指しで買ってくださるお客さんも徐々に増え、妻は笑顔に包まれています。

    農家: あなたがつくっているトマトの品種はなにですか?
    妻: トマトはトマトだけれど、どこのホームセンターでも売っているトマトです。
    農家: 苗でかってるんですか?
    妻: いいえ、種から育てています。
    農家: 農協で指定されている品種ですか?
    妻: いいえ、農協で指定されている品種はなにも栽培していません。
    農家: ほんとうに無農薬栽培なんですか?
    妻:  そうです。 夫が農薬アレルギーがあるので農薬は一切つかいません。
    農家: それなのに害虫被害がないのですか?
  妻: ここらの害虫はよそもんの百姓が嫌いみたいで、近寄ってこないんですよ。   

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