『部落学序説』の執筆を継続するために日本の古本屋経由で集めた部落史研究関連の基本的な史資料・論文集はたくさんあります。 入手したまま読んでいないものも少なくありません。
昨夜、1962年に出版された<紀州史研究叢書>(日本の古本屋経由で入手したのはそのうちの17冊分)を紐解いていましたが、その中に、『歴史的に見た紀州の未解放部落一覧表ー戸数・人口を中心としてー』がありました。
一覧表の項目は、
|部落名|江戸時代前期|江戸時代後期|1904年|1934年|1952年|
江戸時代前期と江戸時代後期は『紀伊続風土記』とそれに記載がない場合は<郡誌、壬申戸籍、伝承>から補正されたリストです。 1904年は岡本弥所蔵の資料で20世紀初期の唯一の調査です。 1934年は中央融和事業協会の調査で、<疑問が無いわけではない。 脱落した部落もある>のでそれを補正するために1952年の和歌山県同和問題研究委員会の調査が併載されたようです。
昨夜、『歴史的に見た紀州の未解放部落一覧表』と中央融和事業協会の『全国部落調査』 (1936年刊) の記載を照合しました。 『歴史的に見た紀州の未解放部落一覧表』には、約20種類の役職名が含まれていて<穢多><非人><雑種賤民>は歴史研究上の<概念>であるようです。 しかし、『全国部落調査』は<部落>で一括・・・。
この<紀州史研究叢書>を入手したのは、2013年日本基督教団の隠退牧師になり山口の地を離れ妻のふるさと福島の湖南に帰郷・帰農したあとも部落解放同盟新南陽支部の部落史研究会の方々と紀州藩牢番頭家文書編纂会編『城下町警察日記』の解読を継続するためそこに記された地名・役職名を詳細に把握するため・・・。 ただ、湖南に帰郷・帰農後は部落解放同盟新南陽支部の部落史研究会の方々との交流が途絶えてしまいましたので、単独で作業をすすめていくことになります。
それにしても、私の部落史研究関連史資料のなかに、『歴史的に見た紀州の未解放部落一覧表ー戸数・人口を中心としてー』と同種のリストがどれだけ含まれているのでしょう? リストそのものに関心がなかったため、一度も調べたことはありませんが、一度<総点検>した方がよさそうです。
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