2023/09/09

昔も今もそしてこれからも変わることのない『部落学序説』の筆者の部落差別完全解消への提言・・・

    『田舎牧師の日記』の2006年3月13日の書き込み・・・。『部落学序説』の執筆者である吉田向学の視点・視角・視座、昔も今も、そしれこれからも変わることはないでしょう。 『部落学序説』執筆の舞台裏を書くことにした最初の文章です。


    🔵小さな痛み・・・

    日毎に春が近づいているようです。 庭の木々や草花を見ればわかります。 今日は、病院で診察を受けました。 寒い、暖房の効かない礼拝堂で作業を続けたためでしょうか、体のいろいろな箇所が不調に陥っています。 ここ2ヶ月間程、タイピングすると、右肋骨下に痛みがきていましたが、昨日、痛みのくる場所にしこりを発見して、診察を受けたのですが、医者の話では、「少なくとも病的状態ではない」とのことで、健康診断を受けることをすすめられました。 そういえば、ここ20数年、健康診断なるものを受けたことがありません。 一般検診に腹部の検診を加えて申し込みをしてきました。

    筆者の知人は、筆者の『部落学序説』は、「希薄な根拠に基づく、解決不能なことがらに対する、無意味な挑戦・・・」であるといいます。「部落差別問題は解決することはできない。」というのが彼の主張です。昔あったし、今もあるし、これからもあり続ける・・・、というのが彼の主張です。「解決不能なことがら」という前提に立脚すると、その解決を求めて論証する、筆者の『部落学序説』執筆のような営みは、限りなく無意味な、結局徒労に帰結することがらであると受けとめざるを得なくなります。「敗北主義」は、小さな可能性を「無為無策」・「虚無」の中に封じ込めてしまいます。

    『部落学序説』執筆を計画して10数年・・・。筆者は「孤独な闘い」を続けてきましたので、『部落学序説』が他者から評価されない文書群として判定されようと、筆者にとっては、『部落学序説』執筆中止の理由にはなりません。

    筆者にメールをくださる方の中には、仕事のない日に、公立図書館を尋ねて史料や文献を調べておられる方もいます。1人でも2人でも、「被差別部落」の歴史を、最初から読み直し、検証しなおしてくださる方がおられるということは、『部落学序説』の筆者である私にとっては、このうえない幸いです。いつか、情報交換、共同研究の道が開かれるでしょうから・・・。

    「部落差別」は、解決不能な問題ではなく、解決可能な問題です。いままで、「部落差別」がなくならなかったのは、国家権力も、政治家・学者・研究者・教育者、そして、「被差別部落」の当事者ですら、「部落差別」の完全解消のための意志・気迫がかけていたためです。「部落差別」完全解消への意志・気迫を削いできたもの、それは、筆者がなんども指摘する、日本の歴史学に内在する、差別思想である、「賤民史観」に原因があります。この「賤民史観」が、「差別事象」を取り除かせても、「差別そのもの」を取り除かせなかったのです。

    一宗教家としての「召命」と「清貧」をまっとうしながら、健康に留意しつつ、「部落差別完全解消」を願って、執筆を続けたいと思っています。

0 件のコメント:

コメントを投稿

"全国部落調査" の件はその後どうなったのでしょうか・・・?

    "全国部落調査" の件はその後どうなったのでしょうか・・・?      今朝, 居間のノートパソコンと寝室のディスクトップパソコンに, 問題となっている "全国部落調査" のファイルがあるかどうかチェックしてみました. どちらのパソ...