私の蔵書はため池の水と同じ・・・
私の生まれ故郷, 岡山県児島郡琴浦町も瀬戸内の地中海式気候のため高温少雨・・・. 昔から干害対策としていたるところにため池がつくられています.
中学生のとき, 理科クラブで, ため池の生物調べや, 琴の海の島の生物調べをしたことがありますが, どのため池も, 田に水を引き入れるときのためにため池の水を抜く樋があります. 干害の心配がないときに, ちいさなため池の水を抜いて, そこに棲息するいろいろな生物の種類と数の調査をするのですが, ため池の水は, 一定以上たまるとそれ以上たまらないように自然に水が溢れ出るようになっています.
妻の実家の棚田の田で, プロの農家が, "ここらでは栽培不能・・・" というコシヒカリを栽培するために, 常夏川の冷たい水をコシヒカリが生育するのに必要な水温までたかめるために温水田をつくりましたが, その水管理の方法は, 生まれ故郷のため池の水管理の方法を転用したもの・・・. 水をあたためる方法は,瀬戸内の入浜式塩田で海水の水温を高める方法を援用したもの・・・.
2014年から有機無農薬でコシヒカリを栽培し始めて今年で11年目・・・. 1年目は, "偶然採れたんだべえ?", 2年めは, "偶然がかさなっただけだべえ?", 3年目は, "偶然が偶然を呼んだだけだべえ?" と評されてきましたが, 4年目からは無視され,"ここらで有機無農薬でコシヒカリを作り続けるバカ農家" とラベリングされて, 農村的知識社会から排除疎外されてひさしい・・・.
ため池の大きさと, 干害のときにそのため池の水で潤う田の広さは正比例の関係にあります. ため池の管理は,その関係を常に適正に保つ必要があります. 必要以上の水を集めると,集中豪雨にあってため池が決壊してイネを水没させることになります.
妻のふるさと・湖南に帰郷・帰農してからは, 干害対策ではなく冷害対策に専心していますが, 干害対策も冷害対策も共通している部分が多々あるようです. 干害対策と冷害対策の両方の知識・技術をみにつけることがゆるされた私は,地球温暖化に対応して, コメ作りを続けることができそうです(森田敏著 "イネの高温障害と対策",2011) .
私の蔵書も, ため池の水と同じ・・・. 私に与えられた器の大きさ以上の本を蓄えることはできません. 私の器の大きさは, 瀬戸内の種々雑多なため池の中でも, 最もちいさなため池に該当します.私の蔵書数は, 無学歴・無資格 (Academic Outsider) 故の, 私の頭脳という器のちいささに影響され, 制限されています.
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