2024/09/29

朝, "自治制発布五十周年記念論文集" の表紙を付け替え・・・

    朝, "自治制発布五十周年記念論文集" の表紙を付け替えました.

    昭和13年に出版されたその本は, インターネットの日本の古本屋経由で入手した時点で,ボロボロ・・・,ページをめくるとその部分が破れてちぎれそうな感じでしたので,読むときは注意して読んでいましたが, 最近は, 背表紙も破れ,表紙自体ももろくなってきていましたので,壊れる前に,上から別の表紙を貼って補強することにしました.

    まだ山口にいるとき, 京都大学の大学院を出られた日本文化史研究者の方が, "同和対策事業終了とともに, 学者・研究者・教育者が関連史資料を古書店に放出している. これからも, 部落学序説の執筆を続けるなら, 今が資料集めのチャンス・・・" とアドバイスしてくださいました.60歳になり年金の一部が入ってくるようになったこともあって, 部落史関連の基本的な文献を集めることにしました.

    その集め方は,当時の部落史研究の最先端の論文集・研究書ではなくて, "被差別部落民" を "被差別" という差別的な色眼鏡で見るのではなく, 全人格的存在として本来の姿を追求するために, 学際的な研究を志向し,そのために, 多分野の史資料を集めることになりました. 私の蔵書の中に, "教育" に関する書籍が意外と少ないのは, "教育"・"教育学"・"同和教育"は
 "不磨の経典" ではなく, "被差別部落民" の全人格的存在を認識する一断面・一方法でしかなかったからです. 

    "東京市政調査会編"自治制発布五十周年記念論文集" がなぜ部落差別問題・部落史研究と関連があるのか・・・? 部落史研究は, 部落史研究の学者・研究者・教育者が認めた史資料だけに基づいて進めるべきだ" との批判が度々寄せられてきましたが,  部落史研究の学者・研究者・教育者の "理解"・"無理解" の前提にある "前理解"(先入見)を批判検証するには, 個別科学研究を超えた,それらを包括した学際的研究・哲学的研究を避けて通ることはできません.

    "同和教育は, 部落差別という日本特有の人権問題にかかわる教育活動である" と自己限定・自己制約しないで, 日本社会の部落差別の淵源は, 日本の社会にのみあるのではなく,日本の近代化にともなる, 外交と内政のはざまのなかでつくりだされた, 全世界に類例の多い事象であるとの認識のもとに,部落差別を絶対することなく相対化, 部落差別完全解消への道筋を提起していく必要があります.

    私の蔵書のなかには, 表紙を付け替えたり, 製本しなおさなければならない古本・古書が多い・・・. 左翼主義思想の部落史研究の時代の先端を追いかけて冥府魔道に迷うのではなく, 温故知新でもって, 部落差別完全解消への提言を模索する・・・, 無学歴・無資格 (Academic Outsider),部落史研究の門外漢である私に課せられた課題です.
 

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