昨夜、『部落問題事典』と『新修・部落問題事典』に目を通していて、その執筆者のリストの中に、日本基督教団西中国教区の山口のちいさな教会の牧師をしていたとき、筆者の部落史研究の師であった北川健先生の名前がないのに気づきました。
北川健先生は、山口県立文書館の研究員で、部落史、部落差別問題、同和教育などに関する多くの論文を書かれています。筆者、その全部・・・、というわけではありませんが、ほとんどの論文に目を通しているつもりです。そして、その北川健先生の論文の影響と、筆者が、自分の足で、山口の未指定地区の被差別部落の古老や真宗寺院の住職の方を訪ねて聞き取りした内容とから、ブログ上で、公開で、書き下ろし執筆した『部落学序説』に結実していくのですが、北川健先生、部落史研究、同和問題研究の主流ではなく傍流に属していたのでしょうか・・・? 『部落学序説』の執筆者である筆者は、北川健先生を師と仰ぐ、その門下生・・・。筆者も、主流ではなく、最初から傍流に身を置いていたようです。北川健先生はよく社会同和教育の講師として、<勝手同和>を主張しておられましたが、筆者も、部落史の<勝手研究>を標榜してよさそうです。
北川健先生、<研究者は、一度公表した論文については責任があるので、自分でその論文を撤回することはできない。他の研究者の批判を待つことになる>と話しておられましたが、その弟子である筆者も、ブログ上で公開した『部落学序説』の内容を読者に内緒で書き直すことはできない・・・。英語で『部落学』をあらたに執筆するときも、『部落学序説』の内容を否定することはなく、より深化させる形で進めることになります。
部落史研究の世界も、他の学問分野の世界と同じく、その主流ではなく傍流に身を置いてはじめて見えてくるものも少なくありません。
2022/10/17
部落史研究の我が師の名前なし・・・!
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