2022/10/30

背後に隠れているもの・・・

昨夜、『アーレント=ヤスパース往復書簡』を読んでいて、このような言葉が目にとまりました。

<医学のこの分野は、ひじょうな複雑さにもかかわらず、ほかに例がないほどすっきりしていて、そこでの認識の発展はますます洗練の度を加えています――それでもやはり理解しがたいところはあって、その周囲をまさぐっている状態ですが、顕微鏡をのぞいていると、宇宙のかなたの星雲を見ているような気分になったものです。

知識はますます遠くまでおよぶようになっていく、しかしさらに「その背後に隠れている」ものには、いっそう手が届かなくなっていくのだ、と。>

ヤスパースの『哲学』(全3巻)から判断しますと、<科学的><知識はますます遠くまでおよぶようになっていく、しかしさらに「その背後に隠れている」もの<包括者=神>には、いっそう手が届かなくなっていく>と解釈されます。ひとりひとりの人生の背後には、<科学>では究明されない<神>の庇護がある・・・。神さまが少しく指を動かせば、人の脳血管の血栓をいとも簡単に取り除くことができる・・・。それが取り除かれても、取り除かれなくても、ひとはそのことを確認する術を持たない。ただ、<人生の主>である、主なる神さまを信じる以外にはない・・・。

0 件のコメント:

コメントを投稿

夕方, "アクセス独和辞典" が届く・・・

    夕方, "アクセス独和辞典 第4版" が届きました.     私がもっている CASIO の電子辞書 XD-D7100に収録されている "アクセス独和辞典" は第3版・・・. ルターの独訳聖書を読んでいて, イスラエルの民がエジプト...