部落差別解消への最短の道は被差別部落の先祖を賤民とする差別思想・賤民史観を否定・放棄すること・・・

       部落差別完全解消への最短の道は、法務省や地方行政のHPで展開されてる被差別部落の先祖は身分制における＜賤民＞であったとする、左翼主義思想の解放理論にもとづく差別思想である＜賤民史観＞を否定・放棄することではじまる・・・。

    法務省のHPでは、日本の部落差別は＜我が国固有の人権問題＞であると主張されていますが、部落差別は決して日本固有の差別問題ではなく、人間の歴史の古代・中世・近世・近代・現代において類似した差別は時と場所を超えて存在している・・・。 そこに社会が共同体が存在している限りその治安を維持するための警察・司法のシステムが必要不可欠であり、時と場所を超えてそのシステムは構築されてきました。 近世幕藩体制下における＜穢多＞役・＜非人＞役はその司法・警察の職務に従事した＜役人＞であり、農・工・商の身分の下位に置かれた＜賤民＞などではありえない。

    明治政府は諸外国からキリスト教弾圧を批判され、イギリスからキリスト教弾圧をやめない限りイギリスは日本と国交を断絶し宣戦布告すると圧力をかけられ、当時それに抗することができなかった明治政府はキリスト教弾圧の高札を撤去し、近世幕藩体制下のキリスト教弾圧以来宗教警察を担ってきた同心・穢多・非人の役職を解き宗教警察を解体しました。 被差別部落の先祖は、日本の政治・外交問題でリストラされた宗教警察システムの担い手、日本の民衆の目からみると司法・警察官の本体であったのです。 明治政府はイギリス政府との内密に外交交渉していきますが、イギリスはその当時の公文書をすでに公開しているのですから、日本の部落史の学者・研究者・教育者・運動家がそのことを黙殺しているのは尋常ではありません。

    被差別部落の人々の＜復権＞と＜部落差別の完全解消＞は、その事実を黙殺して被差別部落の人々を＜賤民史観＞の枠組に落とし込み明治政府の＜失策＞ （外交上の敗北）を隠蔽する機能を果たしている差別思想＜賤民史観＞を問い直し、否定し、廃棄する以外に達成することはできません。 ＜被差別部落の人々は賤民の末裔である＞、＜しかしそれは昔のことでそれもって被差別部落の人々を差別するのは人権侵害である＞とする法務省や地方行政のHPの主張は左翼主義思想の差別思想＜賤民史観＞とのあり得ない妥協の産物でしかありません。 法務省や地方行政がほんとうに部落差別完全解消を指向するならなによりもまず、法務省や地方行政の担当者の中にある差別思想＜賤民史観＞から自らを解放する必要があります。