2022/01/18

真理の教会につながるものとして・・・

昨夜は、ヤスパースの『哲学』(全3巻)の『哲学的世界定位 哲学Ⅰ』を読み終えました。1冊の哲学書を精読するのに3か月もかかったようです。『哲学Ⅰ』を読み終えて、筆者、今更ながら、哲学者ヤスパースから受けた影響の大きさに思わざるを得ません。宗教嫌いの筆者が、『聖書』の神を、真の神であると認識するにいたったのですから・・・。

<私がいかなる教会の中にも生まれ落ちなかったとしても、・・・私が実体的にそれであり得るところのものを、私は間接的になお教会に負うている・・・。しかし、私を閉め出すかもしれない神学者たちの教会は真理の教会ではなく、空虚に固定化されたもののその時々の迷妄であるにすぎない>。

筆者は、高校生のときに、いまだ教会に通うこともなく、牧師に接することもない環境下で、『聖書』を通し、実存主義哲学者の著作を通して、聖書の神を真の神として認識し、信じるに至ったのですが、ヤスパースは、直接的に教会と関わりをもっていなくても、間接的に教会との関わりの中で、聖書の神を真の神として認識することになった可能性を認めています。神学者たちの教会が、筆者を受け入れることがなくても、真理の教会は、筆者を受け入れてくれる・・・。

ヤスパースの『哲学』(全3巻)の精読、第2巻の『実存開明 哲学Ⅱ』の精読に入る前に、気分転換に、ヤスパース著『哲学的信仰』を精読することにしました。<哲学的信仰は信仰告白にはなりえない・・・。哲学的信仰の思想は教義とはならない・・・。哲学的信仰は、歴史的な状況の中で、たえず繰り返し根源から汲みとらなければならない・・・>。

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