昨夜、『アーレント=ヤスパース往復書簡』を読んでいたとき、アーレントとヤスパースの老いについてのやりとりがありました。
75歳の誕生日を祝ってもらったヤスパースが、70歳のときの誕生日と比較しながら、老いを祝うのは、一生に一度70歳のときだけ・・・。75歳になると、老化を感じざるを得ない・・・と、老いについて悲観的な言葉を綴るヤスパースに、ヤスパースの弟子であり、同じ哲学者であるアーレントが、ヤスパースの老いについての見方は間違いであると、ヤスパースを説得するやりとり・・・。アーレントは、昔と今は違うので、昔の70歳は今の80歳として、老いを見直す必要があるといいます。
『アーレント=ヤスパース往復書簡』には、論文の書き方や、出版の仕方などの具体的な話が次から次へと出てきます。出版社との印税についての交渉も・・・。本の執筆計画や、その本の中での<序論>の位置づけなどについても、いろいろな言及があります。アーレントは、その受講生、アメリカ人のウッドワードが学位をとるときの推薦状を、ヤスパースとカール・バルトから得ることができるよう働きかけています。そのときのカール・バルトの年齢は、72歳・・・。<大学>の中で、展開されている様々な人間模様・・・。やはり、無学歴・無資格、大学教育とは無縁の筆者、『アーレント=ヤスパース往復書簡』に描かれている世界とはまったく無縁であるようです。しかし、そういう世界を、『アーレント=ヤスパース往復書簡』を通して垣間見ることが許されていることは、無学歴・無資格の筆者にとってもさいわいなことです。
2022/10/02
老いについてのアーレントとヤスパースの対話・・・
登録:
コメントの投稿 (Atom)
昨日の雨で, 稲刈りを終えた田は, 数cm水に漬かっていた・・・
今日は朝から晴れ・・・. 稲刈り日和ですが, 昨日の雨で, 稲刈りを終えた田は, 数cm水が溜まっていました . バインダーで, 通常の反時計まわりに稲刈りをしますと, 稲束の穂は,雨水の中に浸かります.それで, 刈った稲束の穂が田に溜まった水に浸からないよ...
-
1948年生まれ。出身地は、岡山県児島郡琴浦町、当時は、塩田と学生服の町でした。琴浦西小学校・琴浦中学校・岡山県立児島高校普通科出身。神学校は、鶴川学院農村伝道神学校。高校を卒業した後の職業は、大阪府職員、岡山県倉敷式の某医学研究所付属病院で臨床病理検査、さらにその後、専門商社に...
-
歌会始の歌を聞きながら, 私も1首・・・. 夢という言葉を使ってはいませんが・・・. 吉田 永學 ふりかえり 歩みし道に悔いはなし 主のみことばに 従い歩めば 子供の頃から, 歌心・詩心の少ない私は, 俳句・和歌・詩をつくることが大...
0 件のコメント:
コメントを投稿