夜、松本亨著『Think in English 英語で考える本』を読んでいました。
この本は、筆者が若かりし日、倉敷市の某医学研究所付属病院で臨床病理の検査に従事していたとき、医局の英語の医学書・医学雑誌などを読むときに参考にしていた独学用英語のテキストです。検査に使用する化学薬品や試薬のアレルギーが顕著になり、病院を辞めざるをえませんでした。そのあと、ドイツの専門機器を扱っている商社の倉敷営業所に勤務しましたが、そのとき採用試験は、辞書なしで英書が読めるかどうかというテストでした。そのテストに合格して無事その営業所に勤めることになったのですが、筆者の担当は、イタリアのリモルディ社製の縫製機器のMissionary Salesman の職務でした。中四国の商工会議所を回り、市場調査をしながら、販売の可能性のある縫製機器の英文のカタログを翻訳して販促に用い、代理店から注文をとってくることでした。納品した機器の技術説明書もすべて英文でしたので、代理店の技術の担当者が工場に修理にでかけるときは、いつも筆者に同行を求めてきました。工場長の前で修理するのに、英文のマニュアルを辞書を引きながら読んでいると、<あんた、ほんとうに英文が読めるのか?>と不安にさせるので、辞書を引かないで直訳して教えてほしいというのです。それで、筆者、英文のカタログや技術説明書を正確に速読する方法をマスターしました。読み間違うと、修理どころか、さらに機器を壊してしまいますので、真剣勝負そのもの・・・。筆者、一度も誤訳したことがありませんでしたので、得意先の代理店の社長や技術の責任者の方から信頼されていました。機械音痴の筆者が・・・。
松本亨著『Think in English 英語で考える本』は、Sweden Covenant Mission の宣教師、カーリン・アッセルヘード先生が、thinking in English をみにつけるために紹介してくださった英書の『English Through Pictures Book』(Ⅰ~Ⅲ)と共に、筆者の独学用の教科書でした。
人生の晩年における独学であまり意味がないのは、語学であると、ある本に書いてありました。英会話は、その典型的なもので、筆者はこれまでの人生の中で、英会話が求められ場面は数回しかありませんでした。学習しても意味がないものの典型・・・。しかし、writing in English は、『部落学序説』を英文であらためて書き直すために、即、必要な技術です。学ぶために学ぶのではなく、使うために学ぶ語学になります。thinking in English とwriting in English は、73歳の筆者にしてなお身に着ける価値のある英語力になります。
2021/12/26
夜、『Think in English』を読む・・・
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