2025/03/05

ウィトゲンシュタインの "哲学宗教日記"の最初の日記で, 彼は, "私は妻を愛している" という・・・

    今朝は5:30に起床・・・

    まず, ルターの独訳聖書を通読・・・. そのあと, 川崎大修著 "ハンナ・アレント" (談社学術文庫) の続きと, ウィトゲンシュタイン著 "哲学宗教日記 1930-1932 / 1936-1937" をよみはじめました.

    精神的拷問とも思われる, 高橋和夫著 "スウェーデンボルグ 科学から神秘世界へ" の通読を終えて, ハンナ・アーレントとウィトゲンシュタインの著作に戻ると, ホッとします. 無学歴・無資格 (Academic Outsider)の私でも, その著作を通して彼らとの対話・交流・私淑が可能になるからです.

    ハンナ・アーレントの全体主義に対する批判は, ウクライナを侵略しているロシアと, 第二次世界大戦後ウイグルやチベットを侵略し領有化した中国共産党率いる中国, そして, ロシアの侵略戦争に対して果敢に自由主義・民主主義のために闘ってりうウクライナ支援を停止したアメリカ大統領トランプの国家経営に対しても向けられていると思われます. アメリカ大統領トランプが, ロシア大統領プーチンを尊敬し,彼にならってアメリカを全体主義国家へと導こうとしている・・・,と危惧の思いをもっているのは, 政治音痴の私だけでしょうか・・・?

    ウィトゲンシュタイン著 "哲学宗教日記",最初の日記は, ウィトゲンシュタインが41歳のとき・・・.満年齢と数え歳の違いを無視すれば, ウィトゲンシュタインは, 日本でいう "男の厄年"・・・. それ以降の人生がどのようなものになるかの分かれ道・分水嶺に当たります. 

    ウィトゲンシュタインは, "認知症" になることを極度に恐れているようです. 認知症になると, 愛するものを失い,認識力・判断力を失うといわれていますが,ウィトゲンシュタインは, その妻を "失うことは私にとって最も大きな打撃だろう. 私は軽はずみでこう言っているのではない.・・・私は彼女を愛している" また, "私の中でおそらくいつか壊れそうで,そして時としてそれが壊れるのではないかと恐れる唯一のもの, それは私の理性である" と綴っています."当たり前だと思っていたことが決してそんなに当たり前でない" ことに気づいたウィトゲンシュタインは"当たり前" と考えてきたことを考察の対象にしていったようです.

    ウィトゲンシュタインは, "自分自身に関するまともな考察を書く為には, 'いくばくかの勇気' が必要である" といいます

    ウィトゲンシュタインと同じ歳,その時代の性道徳, 性を悪・罪とみなす固定観念に拘束されて性の問題から遠ざかり生涯独身を貫いた哲学者哲学者アミエルは, "我々は生命の受益者に過ぎない.我々は生命を受け取って貸し与えるけれども, 之を所有するのでもなく之を創造するのでもない.であるから諸々の運命を司る神の前に頭を下げよう" と全ての人生は "所与の人生" (神によって与えられた人生)と綴っています.

    私は, 高校生のときから, "人生如何に生きるべきか?" ということを論じた通俗的哲学書はほとんど読んだ事がありません. ただひとり,例外は, 哲学者・鷲田小彌太の本だけはほとんどすべて読んでいます. その1冊に, "人生は40代からの勉強で決まる" というのがあります. 彼は, "勉強の基本は読書にある. ・・・読書力はたくさん本を読んだことで決まらない.どんな種類の本を,どれだけ熱心に読んだか,が重要だ"といいます.

    私は,日本基督教団の牧師になって3年め,日本基督教団西中国教区の山口のちいさな教会に赴任しましたが,その教会は前任の牧師が自殺した教会であると言われていました.当時の西中国教区議長の牧師は,"5年牧師をして再建の見通しがたたなければ教会を閉鎖してください"と私に話していましたが, 様々な問題のなか教会員の半数が教会を見捨てて離れて行きました. そのとき, 教会の役員会は牧師である私に副業を持つことを求めてきました, 教会役員会の要望で,私は, 情報処理関連の仕事に従事することになりました.そして男の厄年42歳が近づいたとき, 日本語ワードプロセッサーのインストラクター, データベース開発言語によるシステム開発ができるシステムエンジニアの資格をとり, NTTとNHKの合同人材派遣会社からの依頼で, 山口県立東部高等産業技術学校や山口県東部女性就業センターでワープロ・表計算の資格取得講座の講師をすることになりました.42歳のとき, 人生の岐路にたたされたとき, ダブルキャリアで生きる選択をしたことが, 日本基督教団の牧師としての職務をまっとうすることにつながりました.

    鶴川学院の理事長をされていた富士見町教会の島村亀鶴牧師からよくアドバイスをいただきましたが, "神を愛し, 妻を愛し, 土地を愛せよ!" という言葉はいまだに深く, 私の脳裏に刻み込まれています.

0 件のコメント:

コメントを投稿

ウィトゲンシュタインの "哲学宗教日記"の最初の日記で, 彼は, "私は妻を愛している" という・・・

     今朝は5:30に起床・・・      まず, ルターの独訳聖書を通読・・・. そのあと, 川崎大修著 "ハンナ・アレント" (談社学術文庫) の続きと, ウィトゲンシュタイン著 "哲学宗教日記 1930-1932 / 1936-1937...