今朝読んだ聖書の言葉、<The LORD is a God of knowledge・・・>(NSRV)
<主は知識の神である>。今朝読んだ、哲学者・ヤスパースの『哲学』(全3巻)の箇所も、<知識>に関するか所でした。<知識>は、本来人を生かすものですが、偶像崇拝の対象と化した<知識>は、人々を差別の鉄鎖につなぎとめ、思考と精神の自由を奪い去り、非人間的な差別思想<賎民史観>を押し付けます。
哲学者ヤスパースは、<その性向において不誠実な、分析がある>と学者・研究者・教育者・運動家の研究方法と研究結果には常に限界があることを指摘します。人々を<賎民>という鉄鎖につなぎとめようとする差別思想<賎民史観>を<回避>することは許されないといいます。<強制的なものを回避するということは、それよりも更に深い真理を裏切ることである>といいます。
<真理>を追究する学者・研究者・教育者・運動家は、偶像崇拝と化した差別的な<知識>、神の被造物であるすべての人間のうちから特定の人間を<賎民>とラベリングして差別の対象にすることは許されないと。
ヤスパースはその『哲学』の中で、マックス・ウェーバーの<臨終に際して恰も秘密を漏らすかのように語った「真実なものが真理だ」>という言葉を引用しています。<真実>も<真理>もドイツ語では一つの単語(原文を読んでいないので原文がそうであるかどうかは分かりませんが・・・)ですので、同語反復の言葉です。<真理だけが真理だ>と解釈しますと、人は、特に、学者・研究者・教育者は、<真理ならざるものを真理とすべからず>という意味の言葉になります。
<被差別部落>の人々を<賎民>として<賎民史観>を説き、<被差別部落>の人々を<賎民>としてひざまずかせその差別の鉄鎖につなぎとめる、<賎民史観>の学者・研究者・教育者・運動家は、<真理>にそむくいとなみにほかなりません。ちなみに、ヤスパース著『哲学Ⅰ』の訳者・武藤光朗の「真実なものが真理だ」という訳は名訳です。
2021/12/07
The LORD is a God of knowledge・・・
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